貿易戦争で、早くも支那の敗色が濃厚

この話は、特にするつもりも無かったのだが、ちょっと気になるニュースがあったので、新たに記事にした。

中国に対米手詰まり感=同規模の報復関税断念

2018/08/04-16:10
中国は3日、米国からの輸入品600億ドル(約6兆7000億円)相当に最高25%の関税を上乗せする報復措置を発表した。トランプ米政権が2000億ドル相当の中国製品を貿易制裁強化の対象とするのに対し、3分の1にも満たない規模。米中間で報復の応酬がエスカレートしているとはいえ、中国側の手詰まり感は強い。
先ずはこのニュース。
先日のこの記事で、支那の窮状を紹介した。
で、「支那にとって勝ち目がない戦い」という言及をし、支那にはもう切るカードがないというような趣旨のことをどっかに書いた気がする。
貿易摩擦激化
でまあ、こんな記事を説明する図が非常にいい加減なものなので業腹なのだけれど、さておき、タイトルには「手詰まり感」という言葉が書かれている。
 「中国は引き続き他の対抗措置を打ち出す権利を留保する」。商務省は同日に出した報道官談話で、追加報復を示唆した。高関税を課す対象品目を広げるのではなく、関税措置とは別の対抗策を選ばざるを得ないとの見方が有力だ。
なかなかズバッと切ってはいるが、これが「関税措置とは別の対抗策」という言葉という言葉で何とか取り繕っているあたり、未だ弱いねぇ。
だって、「関税措置とは別の対抗策」をやっているのは、むしろ、アメリカだよ?その辺りは、前回の記事に言及した。
チベット、ウイグルの人権問題は非常に支那にとってクリティカルなのだ。貿易戦争を仕掛けておいてアメリカが国際社会から非難されにくい状態を維持する上でも、この手は非常に有効だと思う。

で、それを時事通信は冒頭の様に報じていて、時事通信も案外支那の肩を持つ事は多いのだが、流石にちょっと誰が見ても、という状況で、「フォロー不可能」って事なんだろうね。

ところがである、ここで東京新聞の記事を紹介したい。

中国「脅し逆効果」 米、対中関税25%検討

2018年8月3日 朝刊
 【ニューヨーク=白石亘、北京=安藤淳】トランプ米政権は一日、年二千億ドル(約二十二兆円)相当の中国からの輸入品に課す追加関税について、当初想定していた10%から25%に税率を引き上げることを検討すると発表した。貿易摩擦激化に備えてインフラ投資を増やすなど、景気優先の政策を打ち出した中国から譲歩を引き出す狙いがある。
 だが、中国外務省の耿爽(こうそう)副報道局長は二日の記者会見で「米国が意地を張れば最後は自分を傷つけるだけ。一方的な脅しや圧力は逆効果だ」と述べ、報復も辞さない構えを示した。

タイトルに「脅し逆効果」とか書いちゃって。
流石に一片の良心は残っていたのか、締めの言葉にはこんな事が書かれている。
ただ中国経済には減速懸念が出てきており、米側の二千億ドル分に対抗する追加関税リスト案は公表していない。官製メディアからも「米国は強国。勝つのは簡単ではない」と、強硬姿勢に疑問を呈す論調が出始めており、対米政策の軌道修正を迫られる可能性がある。
なんか、ちょっとヤバイかも、位のことしか書いていないが、色々情報を持っている人であれば、「軌道修正」が本音なんだな、という所が分かると思う。
でも、この話に興味ない人が読むと、「へー、支那はアメリカと対等にやってるんだ」という印象になるのが恐ろしい。
なお、説明に使っている図だが……。
PK2018080302100070_size0
こんなの載せてしまっている。
いや、もはやこれ見たら、「お手上げじゃないの?」とおう感じがするね。見て分かると思うが、左側の支那に対して右側のアメリカの輸入量は莫大である。3倍以上の輸入量の相手に関税で立ち向かおうというのが、そもそも無理な話。
そして、それ以上に無理があるのが、支那にとって価格競争力で何とか世界にものを売っているという状況なので、価格が上がると他国の商品に駆逐される懸念がある。そうなれば、本当に品にとってヤバイ。
で、例えばアメリカが「全品目に5%の関税をかけましょう」なんて言うと、年間252.5億ドルの実質値上げになるのだが、そんなことされると支那の商品があっという間に売れなくなるので、それを何とか価格で吸収するしかないというような事になる。つまり純粋に利益が減るのだ。ただでさえ多売薄利戦略なのに、これが効かないわけが無い。
同レベルで対抗するということは、このグラフを見てもあり得ない事が分かるだろう。「支那の敗色濃厚」なんて、メディアは報じたくないんだろうけれど。



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コメント

  1.  何度も繰り返しになりますが、外交は、右手で殴り合いながら左手が握手をするのが基本です。
    どうしても勝ち負けで語るのであれば、この米中貿易戦争での勝者は、米国と中国になるはずであり、敗者はその他の国々になります。
     1980年代、日米貿易戦争で日本が殴られる様を面白おかしく観戦していた欧州勢が、日米両方が勝者となった世界で、EUという妄想的社会実験までやる羽目になったのを見れば分かると思います。
     どういう激しい争いが途中にあれ、1位と2位が世界経済の中心となることには変わりなく、必然的に米中連合の都合の良い形での新秩序が当分は築かれるのではないかと思います。
     願わくば3位の日本も含めた形の新秩序になってほしいと願っています。

     今日のベネズエラ
    ・マドゥロ大統領、演説中にドローン爆発、極右勢力によるテロと断定。
     概ね報道ではこうなっていますが、ベネズエラ国民も中国同様、政府発表を信用しておらず、どうせ自作自演だろ、という声が主流です。
     銃があふれるベネズエラでわざわざドローンを飛ばす必要もないし、そもそもドローンかも怪しいし、軍が勢ぞろいしてる場だし、全国放送中だし、聞いたこともない右翼勢力の犯行声明とかだし、とさすがにこれを本物の暗殺狙いだったとするのは無理過ぎるのでしょう。
     「暗殺テロから生き延びた革命家」という肩書は、キューバのカストロ議長以降の南米では極めて評価が高いステータスなので、マドゥロもどうしても欲しかったのかもしれません。


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    1. そうですね。ご指摘の点は正しく、貿易戦争で単純な勝敗が決まるなんて事にはならないのでしょう。
      本記事は、東京新聞の記事があまりに支那よりの事実から目を背けたものだったので、その様な流れで書きましたが、もう少し大きな視野で見れば、「争いは同じレベル同士でしか発生しない」ということなるわけで。
      かつては日本とアメリカとが貿易戦争をやり、今ではアメリカと支那が貿易戦争をやるという時代になりましたので、日本がその位置から追い落とされたという風にも言えるのかと思います。

      落ち着くところはアメリカの利益になるように支那が折れるところだと思いますけど、支那は共産党が牛耳っている世界なので、簡単に調整が付くのかどうか。それも外交下手だと思われる習近平氏が手綱を握っていますから、上手いところに着地できるかどうかは怪しい気がしています。

      じゃあ、どんな形になるのか?といわれると、正直、上手い感じの絵を描けないんですけど。かつてのソ連のように支那が崩壊して、世界秩序がまたバランスが変わるのかなと。

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