香港の抗議デモと民主化への道

大きな問題に発展しそうである。

ドル高の勢い弱まる、香港民主化デモの影響懸念

2014年 09月 30日 07:15 JST

[ニューヨーク 日 ロイター] - 29日のニューヨーク外為市場では、ドル高の勢いが緩んだ。香港の民主派による抗議活動に対する中国政府の反応や、香港の世界的金融センターの地位に及ぼす影響を懸念する動きが背景。米株も一時売られた。

マーケットも過敏に反応している。無視しているのは日本のマスコミくらいかもしれないな。


そもそも、香港は支那の領土内に組み込まれてはいるが、複雑な歴史的背景によって特別行政区に指定されている。

香港は1842年から1997年7月まで、イギリス領であった。つまり、イギリスの植民地扱いだったのだ。

歴史的にはイギリスが支那に対して吹っ掛けたアヘン戦争を背景に、南京条約で支那からイギリスに対して香港が永久割譲される。が、1世紀半過ぎて、支那に対してイギリスが香港を支那に「返還(主権移譲)」する。

当然、イギリス領であった時代は民主主義だったので、1997年7月以降は特別行政区政府が発足して香港の行政を行う結果になった。こうして香港には変則的ではあるが一国二制度が認められたのである。現状では、2047年まで資本主義システムが継続して採用される予定となっている。

 

司法に関しても、英国法体系が施行されているので、支那の刑法は採用されない訳なのだが……、この辺りは支那が徐々に圧力を強めている部分である。


で、抗議デモは一体どんな背景で行われたかというと、次期の行政長官選挙の制度を改革しようとした点に問題がある。

香港民主派によるデモ拡大 米・台湾も支持表明で中国に大打撃(1/2ページ)

2014.09.30

 香港の民主派による中国政府への抗議デモが拡大している。中国で大型連休が始まる10月1日の国慶節(建国記念日)を前に、デモは30日も続き、金融街セントラル(中環)の隣接地区など計3カ所で幹線道の一部を占拠している。香港当局が有効策を打ち出せないなか、米国や台湾などが民主派を支持し始めた。中国政府が猛反発する可能性もありそうだ。 
 次期行政長官選挙から民主派を“門前払い”する制度改悪に反発した、学生や市民ら数万人の占拠は3日目を迎えた。中国政府の決定が覆る見通しはないが、民主派は「親中派」の梁振英行政長官の辞任を求めるだけでなく、10月1日に「第2段階」の抗議行動を発表する予定で、収拾のメドは立っていない。

で、この辺りを解説しようとしたら、そう言えば蘭月嬢が昨日記事にしていた気がする……、ってことで、丸投げをしておこう。

香港の民主化運動が激化。排除に動く香港(中国)政府。  by 蘭月のせいじけーざい研究室。<初心者向け政治経済ブログ>

肝心な所はこちら。

香港の行政長官を選ぶ選挙について、新たに
「立候補資格制度」
の導入を決めました。
どういう制度かというと、
「特定の条件を満たしていないと、行政長官に立候補できない」
というものです。

もう、特定の条件が気になって仕方ないよね。

しかも、その行政長官に立候補できる条件というのが、また酷い。
「香港の各界代表で構成する『指名委員会』の過半数の推薦を得た人物」
というもの。
更に、人数の枠も2~3人に制限すると。

まあ、要するに形だけは一国二制度を維持するけど、支那の共産党本部の意向を十分に反映させるぜ!実質的に傀儡にするぜ!と言う気マンマンという感じかな。

香港民主化デモ、知っておきたい5つのこと

こちらの記事も参考になるだろう。

まあ、今までの制度が、支那側の了承を得た候補者を、定数1200人の選挙委員会による投票で選出していたのだから、前よりマシという見方も出来るわけだが、民主化を促進しておかないと、2047年になって共産主義下に取り込まれてしまって、お先真っ暗状態になりかねない。

自分たちの未来を勝ち取るために、学生中心に運動が加速する理由も分かるというものだ。


ただ、気になるのは似たような状態になっている台湾だ。

台湾の歴史的経緯は、更に面倒なので割愛するが、今の馬政権は、支那にべったりなので、共産党のコントロール下にある。

台湾は香港情勢を注視、民主化への解決策期待=馬総統

2014年 09月 29日 10:44 JST

[台北 29日 ロイター] - 台湾の馬英九総統は、台湾が香港情勢を注視しているとし、香港と中国双方が受け入れられる民主化への解決策を期待すると述べた。

こんなコメントを出しているが、支那に近づいても支配下に下る予定は今のところ無いのだろうから、気になるのは確かなのだろう。

馬総統はまた、中国が香港で高度な自治を認めている一国二制度について、台湾は受け入れないとの考えを改めて表明した。

そして、台湾としては中華民国こそ支那の正当な支配権を有するのだという意識が強いので、一国二制度も受け入れられないと。

若干、意味がわからないな。


そして、ウイグルやチベットでも、当然ながらこの運動には注目しているのだろう。彼らにとって、独立は悲願だ。

というより、存在そのものが脅かされている状況で、その転換点になる可能性を秘めている今回の出来事に関心を持たない方が無理だろう。

 

香港もそうだが、漢人の移住が激しく、国策としても移住が推進されており、時間と共に漢人の勢力が強くなっていく状況にある。

言わば、日本で心配されている移民政策の縮図がまさにここにあると言っても過言では無い。

つまり、時間をかければかけるほど香港、ウイグル、チベットにとって不利な状況となっていくのである。

APEC前のこの時期は、支那としても強硬な作戦を採れない。


一方で、支那としても苦しい立場に追い込まれている。

共産党としては、妥協できる余地は殆ど無いのだが、かといって人民解放軍で介入できるような地域に無いのが泣き所である。

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催涙弾による威嚇を行い、デモ鎮圧を試みたようだが、これは失敗に終わった模様。これによって、香港の警察はデモ隊の物理的排除の機会を逸してしまった。

香港の民主化デモを注視、市民の念願を支持=米ホワイトハウス

2014年 09月 30日 06:09 JST

[ワシントン 29日 ロイター] - 香港で、政府トップである行政長官の選挙をめぐり、民主派や学生らによるデモ活動が続くなか、米ホワイトハウスは29日、香港での動きを注視するとともに、香港市民の念願を支持するとのコメントを発表した。

加えて、アメリカがこんなことを言い出す始末。

香港の民主化デモ、世界各地から支持-オバマ大統領に10万人超署名

しかし、これはアメリカの戦略と言うよりは、事前の根回しの旨さがあってこその話だと思われる。大統領宛の嘆願書に10万人の署名が集まったのである。コメントしないわけには行かないのだ。

既に国際的にこの事態が知れ渡り、天安門の再来なるか!と固唾をのんで見守る状況である。

そうなれば、APECの失敗は確実で、習近平体制は崩壊の事態を迎えかねない。何しろ、APECでは「基本的人権」の問題が取り上げられる見通しなので、後に引けない訳だ。

 

無論、こんなデモをやれば、香港としては観光などの重要産業に打撃を与えかねないのだが……、未来の為に血を流す覚悟あり、ということなのだろうな。

香港デモ、拡大へ- 時事通信(2014年9月30日21時50分)

香港行政長官の選挙制度民主化を求めて幹線道路を占拠する民主派デモ隊の街頭行動は3日目の30日も続いた。10月1、2の両日は中国国慶節(建国記念日)などの祝日で街頭行動の参加者はさらに増えるとみられる。

微妙にお祭り騒ぎになりつつも、更に騒ぎは拡大化。


こうなってくると、習近平氏は「限定的な」民主化を香港に認めると言った譲歩案をあげざる得なくなるわけだが、そうなるともはや支那分裂のタガが押さえられなくなってしまうジレンマが。

中国・習近平主席が一国二制度に言及・・・台湾メディア「受け入れられない」、馬英九総統「受け入れられない」- サーチナ(2014年9月30日21時01分)

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)は26日、北京を訪れた台湾の「統一派」の一行と会談し、大陸側の主張である「一国二制度」による統一が「もっともよい方法」と述べた。中国の指導者は長期にわたり「一国二制度」を口にしなくなっていた。中国時報系のニュースサイトの中時電子報が「香港は香港、台湾は台湾」と習近平発言に反発。馬英九総統も「台湾人の受け入れるところではない」と述べた。台湾では香港で発生した民主化を求める大規模な抗議運動の影響もあり、対中反発が強まっている。

ああ、上の記事で馬氏が発言した「台湾は認められない」という発言は、支那に対するものだった可能性が強そうだな。

 馬英九総統も、「われわれは一国二制度を受け入れないと表明してきた」と指摘。自らの言葉として「よい制度なら、1国に制度は1つでよいはずだ」と、「一国二制度」との考え方にはそもそもおかしな点があると論じた。馬総統は具体的には論じなかったが、国民党には「中国大陸はいずれ、国民党の党是である『三民主義』の社会になる」との考え方があり、中国はむしろ、台湾側に体制を合わせるようになるとの考えと言ってよい。

香港の件もあって、台湾も強気だな。

この状況で、何処まで支那が譲歩するのかが見物ですな。


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