支那で行われる人権蹂躙の実態 その2

シリーズ第2弾は、このブログでも何度か取り上げたウイグルの話である。ウイグルも悲惨さではチベットに負けてはいない。

ウイグル族の男、西安で旅客らを襲撃 警官が射殺

2015/6/17 19:17
【北京=共同】中国陝西省の公安当局によると、同省西安市の駅で17日午前、ウイグル族の男が切符を買うために並んでいた旅行客らをコンクリートのかたまりで襲撃した。制止を無視したため警察官が発砲し、男は病院に運ばれたが死亡した。
支那においてのウイグルの位置づけは、燻り続ける火種として非常に厄介な地域である。それだけに人権蹂躙も苛烈になっている。


【シリーズリンク】


最近ではウイグル人達をISISに勧誘するような話もチラホラ聞かれるが、そもそもウイグル人達は漢人よりもイスラム教に親和性が高い。それは出自に起因する訳だが、長くなるのでここでは割愛する。

ウイグル族をISISに勧誘していた組織が特定

2015/06/02(火曜) 21:45
トルコの新聞、ミリエットが、中国ウイグル族をテロ組織ISISに勧誘する組織が特定され、トルコとシリアの国境でウイグル族400人が逮捕されたことを明らかにしました。

日本人にとっては、この感覚は分かりにくいと思う。

「支那の共産党よりISISを選ぶとは」という感覚になるだろう。何しろ、後藤氏や湯川氏の殺害は記憶に新しくISISは残虐なテログループという認識が強いからだ。
しかし、ウイグル人達の多くはムスリム(イスラム教徒)であり、ISISが掲げているお題目はムスリム達にとっては違和感の少ないもののようだ。

今まさに支那に弾圧されつつけているウイグル人達にとって、共産党を選ぶかISISを選ぶかと言われれば、そんなに迷う理由は無いのかも知れない。


ウイグルの地の歴史は……、モンゴル帝国とも色々と関連が深いので面倒である。


ソ連とか支那とかモンゴルとか色々影響を受ける地にある、というのは不幸なことではあるが……、1933年に東トルキスタン・イスラーム共和国が樹立。同年にクーデターが起こり1934年には共和国壊滅。
1941年には、アルタイ民族革命臨時政府樹立。1944年には東トルキスタン共和国建国。しかし、1949年に支那共産党が中華人民共和国を建国されると、人民解放軍はウイグル人の土地へ侵攻し1955年には新疆ウイグル自治区が設置される。

いやいや、短期間のうちにこれだけ右往左往するとは酷い話だね。
どんな悲劇があったかは想像するしか無いが、血で血を洗う状況であったことだけは想像に難くない。


しかし、この後、支那では文化大革命(1965年~1977年)という悲惨な騒乱が起こる。

文化大革命は、政治闘争でもあるが、民族間闘争と言っても良いだろう。その被害者は少なく見積もって1億人程度であり、死者も4000万人を超えると言われている。第2次世界大戦での死者が5000万人~8000万人だと言われているので、一国だけでこの数字になること自体想像の範囲を超えてしまう。どれ程酷いことが起こったかは推して知るべしだ。

文化大革命で疲弊した支那国内は、経済は停滞し多くの建物も破壊されるし、散々な状況になるわけだが、支那の共産党は国内を纏めるために何をやったのかというと……、外に敵を求めた訳だ。
いや、正確に言うとチベットとウイグルにも、だ。

ウイグル人達は、文化大革命に巻き込まれた結果、反漢感情が高まり何度もデモが起きるようになる。ウイグル独立が叫ばれるようになる訳だ。



そして、天安門事件(1989年6月4日)が起きる。

天安門広場で民主化を求めて終結した学生が、支那の人民解放軍によって武力弾圧される事件だ。


そして、ウイグル人達もこれに乗じて住民230人余りがコーランを唱えてデモを行う事態に。これがバリン郷事件(1990年4月5日)と呼ばれる事件に発展。支那の武装警官隊が出動して銃撃を行い、15人(支那政府による発表だが、アムネスティは死者50人だったと主張している)のウイグル人が銃殺される。
ここから、ウイグル人弾圧は更に苛烈さを増す。


支那共産党は民族同化政策なる政策を進めるのだ。漢人と少数民族を結婚させるような腐った政策なのだが、ウイグル人達もこの被害に遭う。


大雑把に説明したが、そこからヒドイ話は更に……。

この辺りはブログで書いたね。

これに至るまでもヒドイ話はあったのだが……、その辺りは各自調べて欲しい。


そして、ここに来て更に酷いニュースが。

中国新疆ウイグルで衝突相次ぎ11人死亡

2015.6.22 20:50

 米政府系放送局、ラジオ自由アジアは22日までに、中国新疆ウイグル自治区で警官とウイグル族の衝突が相次ぎ、計11人が死亡したと伝えた。

冒頭のニュースとの関係はハッキリとは分からないが、17日午前に起きた事件に呼応している可能性は高そうだ。

で、ウイグルでの衝突ニュースは悲しいことにそれ程珍しくは無いが、内容が酷かった。

 カシュガル地区疏勒県では検問所でウイグル族の男4人が検査を受けた際に刃物で襲い、警官1人を殺害。警官側は応戦し、2人を射殺、2人は車で逃走した。地元住民が19日に同放送局に明らかにした。

検問所でのトラブル、というとISISとの関連性が気になるところだが、疏勒県といえば、キルギスやタジキスタンとの国境にほど近い地域だ。

そして、こちらのニュースと関連がある。

この時もウイグル人が公安の車両を爆破しようとして、結果的に死者が出ている

が、直接公安を狙う辺りが事態の深刻さを物語っている。

 また、ホータン地区グマ県では10日、見知らぬウイグル族が集まっているとの通報があり、武装警察の部隊が現場に駆け付けて発砲、8人が死亡した。当局者は発砲前に警告はしなかったと話した。

そして酷いのがこれ。

ウイグル人が集まっていたら、警告無しに射殺である。実は支那では少数民族の集会を極度に怖れており、集会をすると捕まることがある様だ。

まさか、問答無用で射殺するとは思わなかったが……。


この様な話が出る一方で、こんなニュースも。

ウイグル自治区にもっと漢民族を、中国戸籍制度改革の裏の意図

2015年05月25日 16:54 発信地:ホータン/中国
【5月25日 AFP】新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)南部ホータン(Hotan)のホテルに受付係として就職したばかりの20代の漢民族女性、ファン・リーファ(Fang Lihua)さんは、イスラム教徒が多数派を占める自治区の人口動態を左右する「最前線の歩兵」だ。中国政府は今、同自治区への漢民族移住を積極的に奨励している。
こんなニュースが平気で流れる辺り、どうしようもない。
 新疆ウイグル自治区では、相次ぐ漢民族の大量流入により、1949年に6%だった漢民族の比率が、11年には38%にまで増加した。そして中国政府は現在、国内で最も進歩的な戸籍制度の導入によって、新たな漢民族流入の波を引き起こそうとしている。
民族同化政策が公然と……。
 戸籍制度改革と同時に、中国政府は少数民族の人口増加に歯止めを掛ける政策も実施している。中国のいわゆる一人っ子政策は少数民族には適用されないが、ホータンでは「産む子どもの数を減らして手っ取り早く金持ちになる」ことがプロパガンダで奨励され、第3子を持たないと決めた夫婦には3000元(約5万9000円)が支給される。

金もちらつかせているらしいね。


反抗するウイグル人は徹底的に弾圧して、漢人と結婚するウイグル人を優遇する辺り、何というか「そこまでやるか」的な話なのだが、陰に日向に弾圧されるウイグル人達が、こうした優遇政策に乗っからざるを得ない状況に追い詰められれば、冒頭の様な事件に繋がってもおかしくない。

いや、無論、冒頭のニュースの背景はさっぱり不明なので、頭のおかしな人が起こした事件という可能性も十分にある。

 

そして、どのような事情があれ、暴力に訴えることは正しくは無い。正しくは無いのだが、ウイグル関係のニュースを目にすると、どうにもやりきれない。何故そこまで追い詰められたのか、と。


実は支那にとって、ウイグルの地は魅力的なのだ。

こちらの記事にも書いたが、地下資源がウイグルの地に眠っていると言われているのだ。

真偽の程は定かでは無いが、尖閣辺りの話を考えると、その蓋然性があるだけでも支那にとっては十分なのだろうね。

ちなみに、こんな論文もある。

7ページ目を見て欲しいのだが、これが本当ならば宝の山だな。

そして、それだけでは無くレアアースやらウランやら色々採掘できるようで。ちなみにゴビ砂漠やらタクラマカン砂漠やらにも石油が埋まっているとかなんとか。

 

ウイグル人たちの受難は続くんだろうな。

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コメント

  1. 2006年3月、イタリアのベルルスコーニ首相は「毛沢東時代の中国で、共産党は赤ん坊を煮て肥料にしていた」と発言した。中国の駐イタリア大使館が「根拠のない話で、強い怒りを感じる」との声明を発表するなど波紋が広がっている。(サーチナ)
    過去に毛沢東は人民が餓死しても大地の肥料になると語っている。 また鄧小平も餓死者が減っただけでも有り難く思えなどとも発言している。 このように中国共産党は人民の値打ちは「肥料」程度の価値との認識だ。 人権蹂躙なる言葉は人を人として認識の上にたった価値観だ。

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    1. 共産圏の話を聞くと、本当に人命が軽いと感じますよね。
      今ですら、支那は人の命が軽いようで。

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