駆けつけ警護は必要か?

これさぁ、「必要ないんじゃね?」と言う人も多いと思うんだよ。

<南スーダン>自衛隊PKO、駆けつけ警護追加 政府検討

毎日新聞 7月29日(水)8時0分配信
 政府は、自衛隊が南スーダンで実施している国連平和維持活動(PKO)の任務に、「駆けつけ警護」を追加する検討に入った。
一緒に考えてみよう。

 


この話、「駆けつけ警護追加」が必要か?という観点で考えてはダメなのだと思う。
正直、外国に自衛隊を出す、この決定を出した段階で必要性を論じるべき話なのであって、出す決定をしたあとで「駆けつけ警護はダメ」なんて話は通らない。

ああ、その前に「駆けつけ警護」について説明する必要はあるだろう。

駆けつけ警護

ぱっと見、なんだか分からない図だが、現状の駆けつけ警護禁止を説明している。

駆けつけ警護とは、自衛隊が派遣されている地域で、民間人やNGO、他国軍などが武装集団に襲われた場合、その場所に自衛隊が武器を持って駆けつけ、武力を使って襲われている人々を救出する行為を言う。

現状では、自衛隊に禁止されている行為だ。


禁止される理由は簡単で、そもそも「駆けつけ警護」なる事態を要求される場所は危険地域であり、自衛隊は危険地域に派遣しないのだから必要が無いというロジックが用いられている為である。

 

駆けつけ警護を行う場合は、その行為が「自衛」のカテゴリーから外れてしまうので、自衛隊には実行できないと言うべきかな。


だがしかし、自衛隊はPKO法案によって、海外派遣が認められている。

そして、自衛隊は比較的安全な地域に派遣されるという前提で派遣されているので、今まで一人の犠牲者も出してはいない、公式ではね(ただ、心理的ストレスから自殺する隊員や、心を病む隊員は少なからずいるようで問題になっているのも事実)。

「国際貢献」の美名の元に、自衛隊員に犠牲を強いている事実は変わらないのである。

そして、「駆けつけ警護が必要なシーン」に派遣された自衛隊員が出くわした時、原稿法制下では「法的制限があるから救出はできません」と被害者を見捨てざるを得ない。

そんなことをすれば、国際貢献ドコロか国際的な非難を受ける羽目になるだろう。


「国際貢献」の為に自衛隊を海外派遣するというのは、湾岸戦争の時の話が問題だと言われている。

外務省が国連PKO活動への取り組みを説明しているが、金も出して人も出している状況なのですな。
現在,国連PKOは,様々な課題を抱えています。ここ15年間で派遣要員数が約2万人から約10万人へと約5倍に増加し,PKO予算も年間12億ドルから75億ドルへと約6倍に増加しました。

日本が果たしてここまですべきなのか?という点に関してはやはり疑問を持つべきだと思うが、人的貢献の必要性はあるのだと思う。

ちなみに、南スーダンの件に関しては僕自身は反対の立場だ。何が反対って、南スーダンへの自衛隊派遣そのものが、反対である。


南スーダンの事案は、リスクが高い割にリターンが少なすぎるからだ。民主党が決断して自衛隊を派遣してしまったんだけどね。


しかし、リスクに見合うリターンが期待できるのであれば、人的貢献と称したPKO派遣は出来る様にすべきだろう。

そして、その際に「駆けつけ警護」は可能な体制にすることが望ましい。もっと言えば、PKO派遣の部隊だけでも、特例としてでも良いからネガティブリストを適用すべきだろう

正直、日本から一歩外に出れば、色々な局面にぶつかるのは当然であり、これを解決できる手段は1つでも多い方が良い。
特に、リスクがある地域だからこそ民間人では無く自衛隊を派遣するのであり、リスクがある地域に派遣されれば、事態が急速に悪化して戦闘に巻き込まれるリスクはある。


自衛隊が海外で戦闘することは、想定して然るべきなのである。


故に、南スーダンに自衛隊が派遣されている以上は、隊員のためにも出来ることは増やすべきなのだ。
そう考えれば、駆けつけ警護そのものは賛成できる。だが、問題は法的に可能になったからと言って、現地でソレが「できるか」ということだろうね。

 駆けつけ警護は、離れた場所にいる他国軍部隊や非政府組織(NGO)職員などの要請に応じて行う救援活動。駆けつけ警護を行うための訓練を行う必要があり、十分な訓練期間を確保するために、来年6月に予定されている要員交代時に合わせて任務に追加する案も浮上している。

今から準備して1年間の訓練機関がある訳だが、自衛隊にその任務遂行能力があるかについては、僕は疑っていない。

だがしかし、ポジティブリストで縛られた自衛隊に、駆けつけ警護をさせることは隊員を危険に晒す行為では無いのか?と、危惧を抱かざるを得ない。


だって、現状で自衛隊に所持が許されている武器を考えれば、武力勢力と正面で戦う事態に陥ったときには相当なリスクを覚悟せねばならないからだ。
 
「できる」ことに越した事は無いとは思うのだが、法律や所持する武器などの制限によって実現が可能なのかというのは、僕は疑問視している。
 
であれば、「駆けつけ警護」を可能にすること自体に反対する気は無いが、ソレをフォローする体制を整えるまでは、「駆けつけ警護」を求められても実行することは慎むべきだと思う。
況してや、貧弱な装備しか持って行っていないPKO派遣のシーンで、「駆けつけ警護」を実行しろと命令することは、隊員に死ねというのに等しいのでは無いか。
 
正直、僕としては南スーダンの自衛隊派遣そのものも賛成できない立場であるだけに、南スーダンでの駆けつけ警護もまた安易には賛成できない。

 
 

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