韓国の放射性廃棄物処理事情

実は、韓国の放射性物質処理事業に関して言えば、日本よりも進んでいる。

韓国初の放射性廃棄物処分場が完成 「安全を最優先」

2015/08/28 18:29
【慶州聯合ニュース】韓国南東部・慶尚北道慶州市で28日、初の中・低レベル放射性廃棄物処分場の完工式が行われた。1978年に原発第1号機が運転を開始してから38年で放射性廃棄物処理場が完成することになった。完工式に出席した黄教安(ファン・ギョアン)首相は「安全を最優先に考えて建設した」と強調した。
高レベル放射性廃棄物に関しては未だ決まっていないが、中・低レベル放射性廃棄物の最終処分場が出来上がっているのである。


どういうプロセスを経て慶尚北道慶州市にて放射性廃棄物の受け入れを決定したかは定かでは無いが、日本では中間処分場すら決まっていない状態だけに、「韓国の方が進んでいるのだ」と言えるだろう。
その点は素直に感心したい。

どうして、日本の大手メディアは、「おとなり韓国では」というお得意のフレーズで、宣伝しないのかなー、不思議だなー(棒)

……だが、若干気になる点もある。
 総事業費1兆5436億ウォン(約1585億円)を費やした処理場は2006年1月に工事を開始。昨年12月に使用承認を受けた。廃棄場周辺の放射線量は年間0.01ミリシーベルト未満で、自然放射線量である年間2.4ミリシーベルトの240分の1となっている。サイロなど廃棄場の防壁はマグニチュード6.5に耐えられる設計となっている。
韓国お得意の手抜き工事の心配も心配ではあるが、処分場の防壁が「M6.5に耐えられる設計」と言う事になっている。
え?震度じゃ無くて?


マグニチュードは、地震のエネルギー規模を示す基準値であり、発生する位置によって建物に対する影響度は大きく異なる。

まあ、韓国の場合は震度がメルカリ震度階級を使っているので、震度で表されても信頼しにくいという難点はあるが。

とまあ、そんな懸念はともかく、これで少なくとも海洋投棄する、なんて物騒な話は無くなる……と、信じたい

実は、韓国は未だに海洋投棄を続けているキタナイ国であり、重金属やら家畜糞尿、汚泥から放射性物質に至るまで投棄する有り様であった。
実際にIAEAの報告によると、1968年~1972年の間にコンクリート詰めドラム缶115個分(45t)の放射性廃棄物を投棄しており、放射線量に関する報告をしていない。
海洋投棄に関しては、日本も過去(1955年~1958年)にやっているので文句を言う筋合いは無いかも知れないが、流れとしては、「各国がやっていた」→「規制が始まった」→「韓国も便乗した」という風なので確信犯である。


まあ、ともかく、少なくとも海洋投棄の懸念は無くなった(と信じたい)ワケであり、処分場は今後も計画されている模様。
 処分場の地下内部には高さ50メートルのサイロと呼ばれる建造物が6基あり、200リットルのドラム缶10万本分の放射性廃棄物を処分することができる。今後は韓国内の原発の臨時貯蔵庫に保管してある放射性廃棄物を専用の運送船舶とトラックで輸送し、廃棄場で処分する。
 韓国原子力環境公団はドラム缶80万本分の処分を目標に施設をさらに建設する計画だ。
実のところ、韓国国内の原子炉建設は急ピッチで進められているが、放射性廃棄物の処分には行き詰まっており、飽和状態にある施設もあった。
 この日初めて処分された廃棄物は2010年12月、慶尚北道の蔚珍(ウルジン)原発から移送されたものだ。廃棄物運搬専用船の清浄ヌリ号に1000ドラムを乗せて運んできた。続いて、同月には4.7キロメートル離れた慶州市の月城(ウォルソン)原発から送られた廃棄物2536ドラムをはじめ、合わせて5032本のドラムがこの廃棄物処理場に移ってきてから、引き取り貯蔵施設でこれまでの処分を待っていた。原発は1978年に初めて商業運転を開始して以来、廃棄物を個々の原発内の一時保管施設に保管してきた。昨年末までに原発の中・低レベル廃棄物総発生量は12万9240ドラムに達する。昨年末、古里(コリ)原発保管施設が84.2%に飽和するなど、最終処分施設が急がれる状況だった。
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/21319.html
よって、今回建てられた施設だけではとても足りない現状があり、今後も増やしていくんだそうな。また、高レベル放射性物質の処分についても議論がなされていく模様。
ソウルの郊外にあるアスファルトの中から放射性廃棄物が出てきたみたいなニュースもあったが、流石にそれも改善される事になるだろう。


以前は、こんなニュースもあって気を揉んでいたが、方向性が決まっただけでも素晴らしい。
……素晴らしい?
  まだ工事が終わっていないが、すでに2010年から放射性廃棄物が搬入され、ドラム缶2536個が積まれている。ソン・ソクヒョン引受運営室長は「蔚珍と月城原発の中低水準廃棄物が飽和状態に達して搬入した」とし「今年も2000個ほど追加で搬入する予定」と説明した。
  慶州に建設中の処理場には中低水準の放射性廃棄物のみ貯蔵できる。しかし施設が完工していないにもかかわらず、すでに廃棄物が積まれている。さらに深刻な問題は、原発内の使用済み核燃料臨時貯蔵施設が近く飽和状態になるが、政府がまだ対策を出していないという点だ。
この、今回設備が完成した慶尚北道慶州市の処分場では、工事が始まる前から放射性物質が多数搬入されていた事実がある。


幸いにも間に合ったようだが、気になる事も。
  同日午後、月城原発の隣にある慶州放射性廃棄物処理場建設現場。地下130メートルの地中に洞窟を作り、高さ50メートル、直径30メートルのドーム型施設6個を建設する工事だ。06年1月から始めたこの工事は来年4月に終わる。現在の工程率は95%。キム・ドゥヘン韓国放射性廃棄物管理公団土建室チーム長は「コンクリート打設作業をする時は24時間ずっと交代で作業をしなければいけない」と話した。
2013年6月の時点で、2014年4月には工事完了予定だったのである。
それが、放射性廃棄物搬入のスケジュールが翌年の2015年8月まで遅れてしまった理由は一体??


このように、そこはかとなく地雷臭のする韓国の放射性物質処分事情ではあるが、それでも場所が決まり、施設が建てられ、実際に搬入が行われている点では、日本より進んでいる。

日本は未だ用地選定の話すら出来ない状況なのだから……。

見習うべき所は見習って、さっさと処分場を作らないとだめだよね、日本は。そして、そうした雰囲気な率先してメディアが作るべきなんだけど……。


ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ






コメント

  1. 山田の案山子ちゃん2015年11月6日 15:03

    お隣の市街地アスファルト道路やコンクリート構築物の放射線(セシューム)が3μs(福島2μs)と報じられ、火力発電所から排出される石炭灰の不法投棄防止にアスファルトやコンクリートに混ぜ込んだのが主因とされ、日本から石炭灰の輸入までして混ぜていたそうですが今でもそうなんでしょうか?
    桜井氏のコラムを読んでの記憶なのですが、最近の技術では放射線半減期が300年程度まで縮まり、現在でも完全除去できないトリチウムは薄めて海洋投棄も可能(アレバが実施)だそうですね。

    返信削除
    返信
    1. アスファルトの件は、原因がハッキリしていないところが恐ろしいのですが、フライアッシュ由来の可能性は示唆されていましたね。
      ただ、それだと他の国でも起こりうる話なんですが……、別の原因があるような気がして仕方がありません。

      現状、ウランなどの半減期の長い放射性物質を中性子などをぶち当てて核種変換することで、半減期を短縮するというのは技術思想上は可能な様です。
      ただ、これを工業的にやろうと思うと色々ハードルがあるようで、プルサーマル計画やら高速増殖炉の実験など先行き見えない計画に巨額のお金を投じている背景には、核種変換技術の困難性があるとか無いとか。

      トリチウムは実際に各国で海に投棄していますから、騒ぐことの話じゃありませんよね。

      「日本のホウシャノウガー」と大騒ぎしている国ですが、自国はもっと悲惨と言うことに気がつかないのが何とも。それでも、廃棄物処理に関して一歩先んじているというのは事実でしょう。色々な懸念を脇に置いている可能性は否定しませんが。

      削除

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。