民進党の末路と野党の混乱

未だに民進党という政党が存続していることが信じられないが、残念ながらまだ党員は残っている。

民進、31日に新代表を選出 参院の小川敏夫氏、長浜博行氏ら浮上 辞任の前原氏、希望合流の意向を表明

2017年10月30日 20時53分
民進党の前原誠司代表は30日の両院議員総会で、希望の党との合流が失敗に終わった責任を取り「総会をもって代表の職を辞任させていただきたい」と表明し、了承された。
党代表の前原氏が辞任のニュースが流れたが、どういうわけか民進党を離党して希望の党に合流する意向だという。
前原氏は、前回の選挙、無所属で出馬し京都2区で当選した。
それはそれで立派だとは思うが、その事が批判を受ける結果に繋がり、「無所属出馬の議員が代表というのはおかしい」という話なのだそうで。
その意見は正しいし、民進党を潰すために動いた党首をいつまでも旗頭には戦えないのも事実だろう。そういう意味では岡田氏も、野田氏も、安住氏や江田氏も代表になる資格は無いんだが、報道では岡田氏が有力とか言う見方も出ているみたいだね。

色々と解りにくいので、一度整理してみるか。

代表不在の民進党
民進党の現時点での代表は、辞任することが決まった前原氏で、本日付で新代表が決定される運びになるようだ。

では、新代表には誰が座るのだろう?
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読売新聞の図が分かり易かったが、現在、民進党の衆議院議員は18人。ほぼ「無所属」で出馬し、当選した人達だ。
そして、参議院議員47人。この47人が実質的な民進党の構成員ということになる。この中で代表になれる様な人材は、というと……。小川氏くらいしか見当たらない。村田蓮舫氏も残ってはいるが、流石に代表返り咲きは無理がある。

この小川氏、とにかくアカい印象のある人物だが、立教大学法学部を卒業し、弁護士の資格を取得、判事候補として裁判所に勤務した後、検事に転職し、さらに弁護士に転身した。そして、新党さきがけに入党して政界入りを果たしている。
民主党に入党してからは、野田第1次改造内閣で法務大臣の経験がある。が、集団自衛権行使容認に反対したり、慰安婦問題で暗躍したり、永住外国人への地方参政権付与推進したり、人権擁護法案推進をしたりと、色んな意味でヤバイ。
立ち位置的には、革マル枝野氏とあまり変わらない印象だな。

小川氏が民進党の代表になれば、立憲民主党や日本共産党との連携は強まるだろうが、希望の党とは距離をとるだろう。

民進党は解党する予定だった

両院総会で解党方向へ舵を切る
そもそも、民進党議員達は、選挙前に両院総会を行って「希望の党へ合流」という方針を満場一致で決定した。

民進が希望の党と合流の方針、前原代表「名を捨て実をとる決断」

2017年9月28日 / 15:52
[東京 28日 ロイター] - 民進党は28日午後、党本部で両院議員総会を開き、来月の衆議院選挙で小池百合子東京都知事が代表を務める「希望の党」と合流する方針を満場一致で決めた。民進党の衆院議員は、離党したうえで希望の党に公認申請を行う。
つまり、民進党議員は全員、前原氏の方針に異を唱えず、事実上の解党の方針を受け入れたと言える。

何故こんな選択をしたか?といえば、民進党では選挙を戦えないことがハッキリしていたからである。政党支持率は地を這うように低迷し、村田蓮舫氏から前原氏に党首が替わっても、支持率が上がらず、民進党の存在そのものが国民から受け入れられなくなっていたのである。
そんな状況での選挙を行えば、結果は自ずと明らかだ。

特に、小池新党が立ち上がるという話があっただけに、小池新党と民進党、日本共産党とで票を喰い合うだけで、立場的により中立に近い小池新党の方が得票可能性が高い。場合によっては選挙で大勝ちする可能性すら示唆されていた。

僕に言わせれば、小池氏が出馬して体制を整え、自民党から議員を更に引き抜くことができたのであれば、或いはその未来はあったかも知れない。だが、既に都政で「都民ファーストの会」は馬脚を現している時期であっただけに、その可能性はかなり低かったと思う。
結局、都知事が都政を放り出して国政に出てくる、それがそもそもあり得ない話なので、小池氏が都知事になった以上はオリンピック前に出てくるなど、政治家として自殺行為に等しい。
まあ、タラレバの話をしても仕方が無いな。

ただ、民進党の票の多くが小池新党に喰われることはほぼ確実だっただろうから、前原氏の判断が間違いだったとは言えないと思う。

希望の党は全員合流を否定
しかし、民進党議員は全員での希望の党への合流は不可能であると言うことが判明。多分、両院総会では「事実上の看板の掛け替え」くらいにしか理解していなかった民進党議員にとって、大いに驚く事態になったことは想像に難くない。
最初は、さっさと民進党を離脱して小池新党に入党する方針を示した細野氏から。次いで、要職にあった若狭氏なども否定、小池氏も「全員はあり得ない」と完全に否定した。
そして、小池氏は希望の党に入党希望を出した民進党議員に「踏み絵」をさせたのである。
踏み絵の内容
この資料がホンモノかどうかは知らないが、少なくとも選別はした。

しかしこれ、考えてみれば当たり前の話である。だって、民主党が民進党に看板を掛け替えました、というのが2016年3月27日。
それから1年後には「希望の党になります」なんてバカバカしい話が罷り通るハズも無い。そもそも、希望の党にだって党の方針があるわけで、それに沿えない議員は入党させませんよ、というのは正しい。誰でも良いから人を集めますよでは民進党と同じだ。

残り物の立憲民主党が結党される
この結果、何処にも行けない人達があふれ出して、立憲民主党が結成される運びになった。
パヨクの選挙互助会結成である。

こうした混乱の中、選挙が行われ、蓋を開けたら「希望の党」は絶望せざる得ない状況になった。
立憲民主党は、希望の党の失速によって、大量の票を喰うことに成功。衆議院の野党第1党に踊り出すことに成功する。
そういう意味では「成功」と言えるのだが、野党第1党が歴代最弱になったのが現実で、立憲民主党、民進党、希望の党、日本共産党でアライアンスを組んで与党に立ち向かいますよと、喧伝しているが、そんなの上手く行くわけが無い。

野党に燻る火種
実際に、野党民主党時代、100議席以上の議席数を確保しながら、社民党や日本共産党、日本維新の会、みんなの党などと連携することもなく、ただ時間を浪費した。

議席数の少なくなった今、野党各党の勢力はドングリの背比べ状態になり、主導権争いで混沌とすることが予想される。
そして、これが多分致命的な問題になる。

民進、党も100億円以上の資金もそのまま存続

2017年10月27日 22時55分
 民進党は27日の両院議員総会で、党全体で希望の党に合流する当初の方針を撤回し、地方組織を含めた党の存続を正式に決定した。
 100億円以上あるとされる党の資金も、そのまま残すことを確認した。

本来、政党助成金は使われなかった分は国庫に返還されるのが筋である。
しかし、民進党は党に配分されたお金を貯め込み、今なお100億円以上のお金を握っている。一方で、希望の党や立憲民主党などは、政党を立ち上げたばかりでお金が無い。来年1月には議席数に応じて政党助成金が配分されることになるが、それまでは自腹を切る必要がある。

当然ながら、民進党から別れた議員達は、民進党が今なお財布を握っていることが許せないだろう。だって、そもそも希望の党に集結する際には、全額持っていく予定だったのだから。
一方、立憲民主党も、その一部は手に入れられるつもりでいたと思う。
両者が政治的な立場が相容れないのはハッキリしているので、まさかここで手を取り合う立場になれるとはちょっと考えにくい。
希望の党は希望の党で、共同代表を置かないとかなんとか。小池独裁党は、そのまま存続の予定なのである。

日本共産党の失敗
衆議院議員選挙の結果、日本共産党は21議席から12議席に激減し、大敗を喫した。概ね立憲民主党に喰われた結果だと思われる。
一応、赤旗でその結果について論評しているが、読むに値しない。
  • 沖縄では勝てて良かった
  • 比例代表で20議席から11議席に減っちゃった、残念
  • 日本共産党、立憲民主党、社民党の3野党の協力体制の道筋はできた、よかった
  • でも選挙協力したら、立憲民主党が議席伸ばしちゃった
  • 希望の党は、自民党の補完勢力
  • 小選挙区制は害悪
  • 今後は、活動を活発化させるよ
小学生の作文かっ!総括したなら、敗因分析して幹部の首を切れよ。「がんばりまーす」で通用する話じゃ無いだろう。

共産、志位氏に投票=首相指名選挙

時事通信社 2017年10月30日 16時19分 (2017年10月30日 23時57分 更新)
 共産党の小池晃書記局長は30日の記者会見で、特別国会で行われる首相指名選挙での同党の対応について、志位和夫委員長に投票することを明らかにした。
志位氏は責任をとらされるどころか、首相指名選挙で投票されるらしいよ。どーなってんの?
小選挙区でも、候補を絞って勝てるとこに候補者を立てれば良かったんだよ。全国探せば勝てそうな所は未だ残ってるんだし。

ともあれ、大きく数を減らした日本共産党は、これから2年後に行われる参議院選挙までは党勢を増す材料が無い。沖縄の話を一番先頭に持ってきたのは、唯一、アカい沖縄で活動をして存在感を示せると思っているからだろう。

だが、日本共産党のこの判断は悪手だろう。今後一層、国会内での発言力が低下していくと思われる。あとは、社民党のように滅ぶのを待つだけである。

今後の野党の行く末
現在の勢力図はこんな感じ。
<2014衆議院選挙 → 2017衆議院議員選挙の結果>
2014衆議院.svg2017衆議院.svg
<2013参議院 → 2016参議院議員選挙の結果>
2013参議院.svg2016参議院.svg
参議院のほうは半数が入れ替わるやり方なので、衆議院と簡単に比べるのは難しいが、参考くらいにはなるだろう。
こうやって見ると、自民、公明、日本共産、社民党以外はコロコロと名前が変わったり、体制が変わったりと忙しいな。ただ、大勢は選挙の結果を経てもあまり影響しないように思われる。

今後、無所属が各政党にどれだけ吸収されていくかにもよるとは思うが、野党が存在感を示すためには、新聞や雑誌、テレビなどの力を貰ってやり繰りするというのは、通用しなくなりつつある。
その為にはどれだけ野党間の連携が図れるか?という点にかかっているが、数が少ないところは埋もれる定め。日本維新の会が持て囃された時期には党勢を延ばしたけれど、今では見向きされなくなりつつあり、その数を減らしている。特に、新興勢力が生き残るにはなかなか厳しい環境だと言えよう。
希望の党がどれだけの存在感を示せるかが見物ではあるが、中身は民進党だからあまり高望みはできない。一方の立憲民主党は旗頭を目立たせることには成功したが、飽きられればそこで終わりだ。社民党や日本共産党からの支持勢力をどれだけ取り込めるか?にかかっているのだろう。そうだとすると、にこやかに手を取り合いながら裏で殴り合い、というのが野党の行く末ってことになる。

……野党の連携は厳しそうだな。


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