支那と韓国とのスワップ協定の現実

スワップ協定実現、では無くて、その現実とは一体?
以前、こんな記事を書いた。

支那と韓国との間で結ばれたスワップ協定だが、今年の10月10日に満期を迎えていたので、延長は無いだろうと、僕はそう踏んでいた。
理由は簡単で、日本もそうだが韓国とのスワップ協定締結というのは実に旨味の無い話なのだ。


ところが、13日になって韓国は支那との通貨スワップ協定を結んだと一方的に発表し、一方、支那は沈黙を保ったままだった。

そして、支那当局はようやく重い腰を上げて、「通貨スワップ協定」延長したよと、言った。

中韓通貨スワップ協定延長、関係改善の動き

2017年10月27日
 在韓米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備をめぐって関係が悪化した中国と韓国に関係改善の動きがみられた。中国の常万全・国防部長と、韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防長官は24日、約2年ぶりに会談を行った。
~~略~~
また、一部報道では、中国当局は韓国政府に対して、スワップ協定の延長について党大会閉幕後に結論を出すと伝えていた。韓国政府関係者は、習近平氏が党内最高指導部の人事刷新と重要な政治イベントを控えていたため、THAAD配備への対応が「弱腰」と批判されることを避ける狙いがあったと分析した。


どうやら、「共産党大会の前は困る」と、支那側がそのように主張したのだと言う事らしいのだが、その話の信憑性は怪しい。

そんな風に思っていたら、こんなニュースが目に飛び込んできた。

[単独] 中首脳会談合わせ、中国に「10兆投資」の驚き

入力2017.10.27。05:06 修正2017.10.27。10:16
韓国政府が12月な - 中首脳会談の開催を提案した中で首脳会談期間中、国内の大企業が大規模な対中国投資計画を発表する予定であることが分かった。政府は、LG(LG)ディスプレイが中国広州に推進している1兆8000億ウォン規模のオエルイディ(OLED・有機発光ダイオード)への投資の承認時点を調整していると伝えられた。
~~略~~
LGディスプレイは、7月の中国の広州に8.5世代OLED生産のための合弁会社を設立することを決定した。
~~略~~
サムスン電子の中国の西安メモリー半導体工場の増設投資計画もした - 中首脳会談に合わせて発表される可能性が予想される。
あーあ、なるほどなるほど。韓国は、自国の最大の切り札を切ったんだ。やっちゃったね。

もう一つニュースを紹介しておこう。

オットー・ワームビア北韓制裁法 米下院で可決

入力 2017-10-25 14:18:41, 修正 2017-10-25 17:34:56
北韓を国際金融網から完全に排除することを柱とする北韓制裁法案「オットー・ワームビア北韓制裁法」が現地時間の24日、アメリカ議会下院で可決しました。
この法案は、去年、北韓に1年半近く拘束されたあと、こん睡状態で解放された直後に死亡したアメリカの大学生オットー・ワームビアさん(22)を追悼するために彼の名をとって「オットー・ワームビア北韓制裁法」と名づけられました。
~~略~~
この法案は、国連の安保理が採択した制裁決議など北韓への制裁を履行していない国に対しては、世界銀行など国際金融機構の支援も禁じるなど、あらゆる規制の度合いを最高レベルに引き上げています。
これは、事実上中国の企業と銀行を制裁対象にするもので、北韓に大きな影響力をもつ中国に圧力を加えるとともに、北韓の核・ミサイルの挑発が続く中、人権蹂躙の問題を目立たせ、北韓をけん制する狙いがあるものと見られています。


実にアメリカらしい法律だが、なかなか気合いの入った内容だ。
一見、支那にも韓国にも関係なさそうな法案に思えるが、記事の最後の所に書かれるように、実質上は支那企業と銀行を制裁対象にするものであり、支那経済に大きな圧力をかける法案である。

これが韓国のスワップにどう関連してくるかというと、そもそもスワップ協定というのは中央銀行同士が行う協定で、一般的な金融機関とは一線を画す存在なのではあるが、通貨の影響を受けるという点では同じ。
支那と同様に韓国もこの制裁の影響を受ける可能性があるという訳だ。

このタイミングで支那との連携を深めるという発表をする韓国の外交センスは色んな意味で「凄い」と思う。
こちらの記事でも言及しているが、アメリカ軍に守って貰っている、それも、戦時統制権はアメリカが握っている状況で、こういうタイミングで反米活動をしてしまう。それも、アメリカに乗り込んででも活動を計画しているという話だが、一歩間違えば、北朝鮮のテロリストと認定されてもおかしくないような話である。

そして、韓国が支那とスワップ協定を結ぶに当たって、前回同様のスワップ協定締結、事実上の延長を引き出すために、巨額の投資を約束するような、そんな経済連携を発表してしまう。言ってみれば、韓国から迂回ルートでの金の流れはOKという状況を作りかねない話で、アメリカに逆らうというか、国際社会の決定にも逆らうような話。

そういえば、ムン君は人道支援もするとか言ってたな。

このタイミングで北朝鮮に9億円… 現実感欠く「文在寅」

2017年10月10日 5時59分
 トランプ大統領が、「ロケットマン」と金正恩委員長を国連総会で揶揄すれば、彼の人は声明で「老いぼれ狂人」と返す──。
~~略~~
「それなのに、文大統領が訪米中に韓国本国では北への“9億円人道支援”を発表しました。じつは、ユニセフ、WFPを通じての支援自体は日米も認めていたのですが、問題はタイミング。必死に制裁への国際協調を求めている最中に“今じゃないだろ!”と日米の外交筋では怒りが渦巻いています」(前出・記者)


この記事でも揶揄されていたが、国際社会は人道支援という名の送金ですら二の足を踏み出した。

国際社会、北朝鮮への人道支援も切る

Posted October. 24, 2017 08:03,   Updated October. 24, 2017 08:15
文在寅(ムン・ジェイン)政府が800万ドル(約91億ウォン)相当の北朝鮮に対する人道支援を決定し、支援の時期を検討している中、国際社会の北朝鮮への人道支援の金額が急減していることが分かった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が核暴走を続けたことで、国際社会の人道支援を主導してきた米国をはじめ先進国が平壌(ピョンヤン)への財布のひもを締めており、今の傾向で行けば北朝鮮が今年設定した人道支援目標額の30%にも満たない見通しだ。
そもそも、北朝鮮の人民は北朝鮮の政府が守るべきである。
にもかかわらず、こんな状況下において「北朝鮮の人民が貧困に喘いでいるから人道支援をする」というのは、頭が沸いているとしか思えない。
事実上、北朝鮮への軍事支援をしているのと同じだからだ。




さて、ここの所、沈黙を保っている北朝鮮だが、経済的な締め付けのために、いよいよ北朝鮮が音を上げ始めたという風に理解しても良い様な状況を作れている可能性もある。

北朝鮮・金党委員長、新指導部発足 中国・習主席に祝電

26日23時10分
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が25日、新指導部が発足した中国の習近平国家主席に祝電を送りました。
昨日のニュースだが、北朝鮮から支那に祝電が送られたというニュースがあった。
前回、支那で行われた2015年の抗日軍事パレードの際には、北朝鮮からは金正恩氏は参加しなかった。そして、2017年に行われた北朝鮮の軍事パレードでは支那からの出席者がいなかった。

朝鮮半島 - 平壌市民の嘆き「もうおしまいだ」 落胆させた光景とは

2017年4月26日 6時0分
 北朝鮮人は軍事パレードで何を一番気にしていたのだろうか。実は彼らの最大の関心事は新兵器などではなく、外国の来賓がいるかどうかだ。
それだけ支那と北朝鮮との間の交流は途絶え、冷め切っていた。

しかし、今回は祝電を送ったとされている。
今回の祝電では、5年前の2012年11月に習氏が総書記に就任した際に送った祝電に比べ、文章の数が減っているほか、「兄弟的な中国人民」といった中朝友好を示す言葉は使われていません。
とはいえ、その内容は堅いモノであったそうだ。

米朝接触、北朝鮮が直前でキャンセル

10月26日(木)12時28分 TBS
 核・ミサイル開発をめぐり、緊張が続く米朝関係ですが、アメリカの北朝鮮担当の高官と北朝鮮の外務省高官が、今月下旬、ノルウェーで会談することが一度は決まったものの、北朝鮮側の求めで、直前に取りやめになっていたことがJNNの取材でわかりました。
 アメリカ国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表は、先週末からソウル、北京を相次いで訪問しています。
一方で、アメリカと北朝鮮との接触は不発に終わってしまった。北朝鮮側のドタキャンで、である。

米国防長官、北朝鮮国境近くを視察「米国の目的は戦争ではない」

2017年10月27日(金)13時40分
マティス米国防長官は27日、韓国入りし、北朝鮮との軍事境界線に接する非武装地帯(DMZ)を視察し、米国の目的は北朝鮮と戦争をすることではなく、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に核兵器を放棄するよう説得することだと述べた。
アメリカ側はこんなコメントを出しているが、北朝鮮内部でもかなり葛藤があることが伺える話である。



つまり、構図的には、北朝鮮に対する締め付けを強めるアメリカを含んだ国際社会。一方で、利益の対立する支那は共産党大会が終わった途端に韓国を籠絡にかかっている。

アメリカと支那とは北朝鮮を挟んで利益が対立するが、北朝鮮に核兵器を持たせることそのものは支那としても容認できない話。この辺りがなかなか複雑な話だが、しかし裏では北朝鮮に対して支援を行っているという風に思われる。
ここに登場していないロシアも色々動いているのだろうが、アメリカと表だって対立するつもりは無いようだ。

ただ、アメリカとしては、自国の陣営を固めるために、色々と同盟国に声をかけていたはずなのだが……。そこで韓国のこの動きである。

一連の流れを大雑把に紹介したが、韓国が得たかった「スワップ協定」は、こうしたアメリカや支那、北朝鮮をめぐる複雑な情勢に絡んで実現した危ういものである可能性が高い。
その上で、支那に巨額の投資をするという約束をした韓国にとっては、果たして本当に経済的なメリットがあるのか?或いは、政治的なメリットがあるのか、という点に関して甚だ疑問である。

周辺の国々が色々な思惑で動いている中、相変わらず何も考えてないように見えるところが凄いな!



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コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年10月27日 18:10

    最初に引用されている記事「中韓通貨スワップ協定延長、関係改善の動き」を読んでみたのですが、中国政府や中国人民銀行が「中韓通貨スワップ再開(or延長)」と言ってるようには思えません。

    確かに記事の中には、
    >中韓両国が今月中旬、二国間通貨スワップ協定の延長に合意した。
    >いっぽう、中国当局と韓国政府は13日、560億ドル規模のスワップ協定を3年延長した。
    という記述はあるのですが、具体的な中国当局からの発表情報がないので、状況は変わらない(締結したか疑念がある)と考えます。

    注)「大紀元」は日本企業ですので、二次資料と考えるべきと思います。

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    1. そうですねぇ。
      気をつけてみていたつもりですが、「ニュース提供」が大紀元になっていますね。これ、未だに韓国側の発表のみと言う理解をしなければなりませんか。
      しかしそうすると、スワップ協定の延長をしたにしろしないにしろ、支那がカードを握ったという話になりそうですね。

      ただし、支那は韓国側が「スワップ協定を結んだ」ということについて発表したことに関して少なくとも黙認しているようなので、積極的に肯定しないまでも、勝手に言う分には否定しないという立場なのでしょう。だとすると、更に追加条件を韓国が呑まされる可能性も……。

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  2. やっぱり、一切保証の無い奴隷契約でしたか。
    韓国が気が付くのはいつの日か。

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    1. 知っててやってるんだよ。知らぬは国民だけ。

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    2. 上でもあるけむさんから指摘を受けましたが、「奴隷契約」というのは、ある意味正鵠を射ているのかもしれません。
      支那は狙ってやっているんでしょうねぇ。

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