ユネスコから脱退するアメリカ

なかなか思い切ったね。2度目だけどさ。

トランプ政権 ユネスコ脱退を表明 「反イスラエル的」と批判

10月12日 22時40分
アメリカのトランプ政権は、ユネスコ=国連教育科学文化機関について、「反イスラエル的だ」として脱退する意向を明らかにし、中東の同盟国イスラエル寄りの姿勢を鮮明にしました。
アメリカとユネスコの確執は今に始まったことでは無い。ただ、脱退を表明するところまでいくとは思っていなかったので、少々驚いた。
タイミングとしてもね。
ユネスコを巡ってアメリカは、政治的に中立の立場が保たれていないなどとして1984年に脱退し、2003年に復帰しましたが、その後、2011年に、ユネスコがパレスチナの正式加盟を認めたことに反発し、オバマ前政権が分担金の拠出を凍結していました。
何が起こったのか?と言う話をするには、まず、「イスラエル」という国について言及しなければならないだろう。
中東の国家イスラエルは、首都をエルサレムに置く特殊な成り立ちの国家だ。多分、僕もしっかりとこの国の成り立ちやら立ち位置を理解はしていない。だから、表面上に見えている部分だけ軽く行こう。
まず、イスラエルの首都はエルサレムであると主張されているが、国連はイスラエルの首都はテルアビブだと認定している。




と言うわけで、いきなり訳が分からないのだが、これは「エルサレム」という地の特殊性ゆえ、なのだろう。

エルサレム、それは、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地であり、ナザレのイエスに縁の土地でもある。……後は分かるね?宗教問題がガッツリ絡み合った話になるんだ。エルサレムという土地は、宗教と切っても切り離せない「アブラハムの宗教」全てに関わりのある土地だということが問題なのである。

1948年5月14日にイスラエルは建国され、首都はエルサレムであると宣言された。しかし、これを切っ掛けに中東戦争が始まるのである。「そんなこと言ったら戦争だろ!」を地で行く話だな。
  • 1948年5月14日 ユダヤ国民評議会により、テルアビブにてイスラエル国独立宣言が出される
  • 1948年~1949年 第一次中東戦争:1948年5月15日連合軍がパレスチナに侵攻し、戦争勃発
  • 1956年~1957年 第二次中東戦争:1956年10月29日イスラエル国防軍がシナイ半島に侵攻し、戦争勃発
  • 1967年6月 第三次中東戦争:1967年6月5日~10日
  • 1973年10月 第四次中東戦争:1973年10月6日~24日
  • 1988年11月 PLOによってエルサレムを首都とするパレスチナ国樹立宣言
  • 1991年1月~2月 湾岸戦争
  • 1993年9月13日 オスロ合意:イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)による協定。イスラエルを国家として、パレスチナを自治政府として相互に承認
  • 2006年7月 イスラエルによるガザ地区・レバノンへの侵攻(オスロ合意の事実上の破棄)
イスラエルはユダヤ人のために作り出された国家であるのなら、パレスチナはパレスチナ人のための国であろう。どちらも首都はイスラエルだと言って譲らないようだが。

ほんのさわりだけの話だが、もはや訳が分からない。

IsraëlCitiesBlank

これはイスラエルとパレスチナを抜き出した地図だが、濃い灰色がイスラエル、薄い灰色がパレスチナである。この図だけでもその混迷ぶりがわかる。

一般的に、宗教と民族が複雑に絡み合った問題は、当事者にとってすら解決が困難な事が多いようで、中東地域は未だに混迷の最中にあると言って良いだろう。

そこに、昨今のユネスコの政治利用という問題が絡んでくるわけだ。
一連の問題のきっかけは、パレスチナ暫定自治政府が、イスラエルとの和平交渉が行き詰まる中、国際社会に対して独立国家樹立の願いを訴えようとユネスコに正式な加盟を申請し、2011年に認められたことにさかのぼります。
パレスチナは、現在135/193の国と地域に「独立国家」として承認されている。つまり57カ国は国家として承認しておらず、イスラエルは当然ながら、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ギリシア、フランス、カナダ、日本など、G7加盟国は全て承認していない。

そこで、パレスチナはユネスコに正式加盟するという手段を採る。2011年の事である。
ユネスコを巡ってアメリカは、政治的に中立の立場が保たれていないなどとして1984年に脱退し、2003年に復帰しましたが、その後、2011年に、ユネスコがパレスチナの正式加盟を認めたことに反発し、オバマ前政権が分担金の拠出を凍結していました。
で、イスラエルを支援する形で動いているアメリカとしては、これに反発してユネスコを脱退したり、復帰したり、分担金の拠出を止めたりと忙しい。
これに加えて、実はトランプ氏がイスラエルのネタニヤフ首相との距離が個人的にも近い。娘婿のジャレッド・コーリー・クシュナー氏はユダヤ系でもある。

にもかかわらず、パレスチナを始めとしてアラブ諸国はイスラエルに対して冷たい態度を採っており、ユネスコを更に利用しようとしたわけだ。
その後、おととしにユネスコは、聖地エルサレムの管理をめぐり、アラブ諸国が提出したイスラエルに対する非難決議を採択したほか、ことし7月には、パレスチナの申請に基づき、イスラエルが占領下に置き、ユダヤ教の聖地もあるヘブロンの旧市街をパレスチナの世界遺産として登録しイスラエルは反発を強めていました。
決定的だったのは、イスラエルにあるヘブロンの旧市街をパレスチナの世界遺産として登録してしまったことだ。
ユダヤ人の国、イスラエルがそれを認められる訳が無い。



さて、アメリカと共同歩調を採ることの多い日本だが、この件とは別に、ユネスコには散々やられている。

ユネスコ事務局長「アメリカの脱退 極めて遺憾」

10月13日 0時27分
アメリカ政府が、国連機関のユネスコ=国連教育科学文化機関からアメリカが脱退する意向をユネスコ側に伝えたことを明らかにしたことについて、ユネスコ=国連教育科学文化機関のボコバ事務局長は12日、声明を発表し、アメリカのティラーソン国務長官から通知を受けたことを明らかにしたうえで、「アメリカの決定を極めて遺憾に思う」と述べました。
そして、「暴力的な過激主義やテロの脅威が高まる中で、長期にわたって平和や治安を確保し、人種差別と戦っていくことがより必要になっている」と指摘しました。
ユネスコのおばちゃんはこんな事を言っているが、ユネスコの政治利用、国連の腐敗を助長している状況に目を瞑っているのは、明らかに不合理である。

ユネスコは、寧ろ争いを助長するような、歴史問題についてプロパガンダまで持ち込むような状況にあるのだ。
ユネスコは南京事件に関する虚構情報について記憶遺産登録をした上に、慰安婦の資料に関してもこれを受け付けてしまった。
何れもかなり信憑性の怪しいシロモノである。

2ショット
習近平氏の隣に映っているのがユネスコのおばちゃんなのだが、これ、抗日パレードの時のものだ。この写真だけでもユネスコがどういう立ち位置にあって、政治的公平性がどうなのかということは一目瞭然である。

イスラエルもユネスコ脱退へ=米国に追随

10/13(金) 7:19配信
 【エルサレム時事】イスラエルのネタニヤフ首相は12日声明を出し、米国の国連教育科学文化機関(ユネスコ)脱退発表を「勇気ある道徳的な決定」だと歓迎し、イスラエルもユネスコから脱退するよう外務省に指示したことを明らかにした。
多分、イスラエルもユネスコを脱退する流れになると思う。イスラエルの主張が全て正しいとも思えないが、それ以上に信用できないのがユネスコである。日本もしっかり戦略を考えねばならない。今のところ日本はユネスコへの分担金拠出の保留を続けていて、支払いのタイミングは考える、と、その様にしている。その点は評価したいが、これ、一旦止めても良いんでは?



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コメント

  1. イスラエル巡りユネスコを脱退と…。これはやはり中東重視という訳で、それは仕方ないのですが、ほら、サウジアラビアとの関係も最近は気まずいようですし。一発、中東で何かあれば
    アメリカ軍は介入してくかんね!という意思表示でしょうか?
    だとすると、カリアゲ国やら南支那海いや東支那海まで放置プレイされちゃう恐れがある?
    それは困るなぁ。
    もう二次大戦で欧州とアジアで両面作戦したみたいな国力がアメリカにあるとは思えないですし。すると中東で何かあると、
    日本は置いてきぼりされて、
    単独でやれよ!
    って事なのかなぁ?
    ふざけんなよ!ですね。

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    返信
    1. 中東情勢は難しいですね。
      調べていて目眩が……。

      アレに手を突っ込んでいるアメリカが哀れになるのですが、ユダヤ絡みで手を引くのは難しいと言う事情はあるのでしょうな。石油利権という話も昔はありましたが、その辺りの事情は変化しつつありますし。

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  2. 「日本も今すぐ続け~!!」って叫びたい気分ですね、木霊さん!!(笑)

    添付頂いたジジババの醜悪な揃い踏み写真が全てを語っているんじゃないでしょうか。

    絶対に妥協しない強硬姿勢で挑んで欲しいもんです!!
        ↓
    >日本もしっかり戦略を考えねばならない。今のところ日本はユネスコへの分担金拠出の保留を続けていて、支払いのタイミングは考える、と、その様にしている。その点は評価したいが、これ、一旦止めても良いんでは?

    ユネスコの「世界遺産認定」を観光資源として当て込んでいる、貧弱な思考回路の自治体は溢れるほどあるんでしょうけど、なにより国益が最優先!!

    今や世界中「世界遺産」だらけになりつつあるんですから、今さらそんなもんにアドバンテージはないと腹を括るべきです。

    日本特有の四季を通じた美しい自然・歴史の尊厳を守り続ける信条・人の穏やかさと温かみ、そして飾らないおもてなしの心さえあれば、観光立国のコンテンツは十分と思う。

    どこに行っても日本の美徳を汚す行為で大迷惑な、支那と朝鮮半島からの観光だけは御免こうむりたいですけどね。(苦笑)

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    1. ユネスコ世界遺産というコンテンツは、日本人としては強力な宣伝力を持っているという風な信仰があるのかもしれません。
      確かにツールとしては有効かも知れませんが、最近乱発しすぎで有り難みが薄れている感じは否めませんね。

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