トランプ氏「日本、なぜ迎撃しない?」

なかなか面白い話が記事に書かれていたので、紹介したい。

「日本、なぜ迎撃しない」北朝鮮ミサイルでトランプ氏不満

2017/11/5
北朝鮮が8~9月に日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射した際、日本が破壊措置をとらなかったことについて、トランプ米大統領が東南アジア諸国の複数の首脳に「迎撃するべきだった」と語り、日本の判断に疑問を表明していたことが4日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。
この話は、8月か9月の話らしいのだが、今この他ミングでニュースになった事がちょっと面白い。

トランプ大統領 共同記者会見で北朝鮮を強くけん制

11月6日 15時55分
アメリカのトランプ大統領は、安倍総理大臣との首脳会談のあとの共同記者会見で「北朝鮮は国際社会の平和と安定を脅かしている。とても容認できない」と述べて、北朝鮮を強くけん制しました。一方、貿易をめぐっては、日本に対して貿易不均衡の是正を求めていく姿勢を示しました。
~~略~~
そして、「もし、この問題に光が当たり、キム・ジョンウン(金正恩)が拉致被害者を返せば、それは、何か特別な始まりになるだろう。今回、あまりにも長い間、苦しんできた人たちと話をした。今後、何が起きるか注視していこう」とも述べました。
今回、日本の首相とアメリカの大統領は共同記者会見を開いて北朝鮮を非難している。

トランプ氏

この人、メディアに狂人扱いされているが、流石にアメリカの大統領である。今回の会談は色々と北朝鮮に対するメッセージが折り込まれていた。

米軍横田基地に到着 日米首脳会談へ

毎日新聞2017年11月5日 10時48分(最終更新 11月5日 11時51分)
 トランプ米大統領は5日、米軍横田基地(東京都福生市など)に大統領専用機で到着し、日中韓などアジア5カ国歴訪をスタートさせた。
先ずは、トランプ氏が横田基地に到着したということ。

トランプ氏:米国の決意を過小評価すべきでない-横田基地で演説

2017年11月6日 05:19 JST更新日時 2017年11月6日 07:18 JST
 トランプ米大統領は5日、横田基地で演説し、「どんな独裁者も政権も国家も、米国の決意を甘く見るべきではない。過去に時折彼らは米国を過小評価した。それは彼らにとって愉快なことではなった」と述べた。
~~略~~
 同大統領は「私が米大統領である限り、米国を防衛する軍人は国土を守り、敵に迅速かつ断固として対応し、戦う必要がある際には、相手を圧倒し、常に勝利するために必要な装備と要員、資金を持つ」と語った。
そして、横田基地での演説を行っている。

このことは、北朝鮮に対して有事があった場合にアメリカの決意を見せろと、鼓舞したという側面と共に、北朝鮮への重大なメッセージになったのだろうと、そう理解出来る。

その下りは、共同記者会見にも触れられている。
この中で、トランプ大統領は、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮について「北朝鮮は核実験を行い、日本を直接、飛び越える弾道ミサイルを発射し、国際社会の平和と安定を脅かしている。これはとても容認できない。アメリカは北朝鮮の脅威に対して、日本とともに対処する」と述べて、強くけん制しました。
~~略~~
さらにトランプ大統領は、「安倍総理大臣がアメリカからもっとたくさんの兵器を購入すれば、北朝鮮のミサイルを撃ち落とすだろう。私が大事だと思うのは、安倍総理大臣が、アメリカから大量の兵器を購入することだ。アメリカは、世界で最高の兵器を生産している。F35戦闘機であれ、いろいろな種類のミサイルであれ、アメリカには雇用を産みだし、日本には安全をもたらす」と述べ、アメリカの兵器を日本がさらに購入することに期待を示しました。
トランプ氏らしい切り口ではあるが、アメリカの兵器で武装することが抑止力として機能するという考え方は間違っていないと思う。
そして、北朝鮮に核兵器保有を認めないという立場も、絶対的に譲れない部分だ。ただ、問題は、じゃあ、ソレはいつの時点で決断するべきなのか?という話で、ここに「迎撃」の話が絡んでくるのだと思う。

日本が北朝鮮のミサイルを迎撃した場合、日本国内での非難が巻き起こるという部分は脇に置いたとして、日本と北朝鮮との関係がどう変化するのか?と言う点は、「たいして変化しない」ということになろう。
ただ、北朝鮮は「日本はやり過ぎたらダメな相手だ」と認識するだろう。

アレで北朝鮮は、冷徹に現状を分析した上で、ギリギリの部分を自国の利益になるようにコントロールしながらやっている知性派なのだ。頭に黒電話載せてギャグをかましているだけの国では無いのである。


そういう意味では、迎撃が可能であればやるべきだったと、僕は思う。
ただ、ソレをすると「日本に落ちる可能性が無いのに何故迎撃をしたのだ」という国内議論が噴出して、最悪安倍政権は倒れることになる。悪いことに、日本を通過する時点で北朝鮮のミサイルは「日本の上空」というよりも「宇宙空間」を飛行している。つまり、日本が保有するPAC3では撃ち落とせない。もちろんSM3でも無理で、ブロック2Aが配備された後、ギリギリ射程に入るかどうか?と言うレベル。
現実的にはトランプ氏の発言を満足することは難しかったと思うが、多分そんなことはトランプ氏も十分にレクされていて承知のはず。わざわざ言って見せたということだろう。



そして、その効果がこちら。

安倍首相「北のミサイル撃ち落とす」発言、中国外交部がコメント

配信日時:2017年11月7日(火) 11時0分
2017年11月6日、中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は、安倍晋三首相が必要なら北朝鮮のミサイルを打ち落とすとの考えを示したことについてコメントした。
支那は言葉を選びながらも、迎撃に対するコメントを出している。
華報道官は6日に行われた定例記者会見で、記者から安倍首相の発言に関する質問を受けた際「朝鮮半島情勢はすでに非常に複雑かつ敏感、脆弱(ぜいじゃく)になっている。わが国は現在の状況下において関係各方面による言動が事態の緊張緩和、相互信頼の回復の一助となり、核問題の対話、協議が再開することを願っている」と語った。
面倒な言い回しをしているが、「迎撃しないでくれー」と言っているような形になってはいる。「支那が関係改善に動いているから、ちょっと待って」とその様に理解できるな。
ただし、迎撃したとしても文句を言うつもりは無さそうである。
華報道官はさらに「これからもわれわれはこのやり方を続ける。これは国連安保理常任理事国、朝鮮半島の近隣国として発揮すべき責任ある大国の役割でもある。半島の核問題に関係する各方面がわが国のように責任ある役割を発揮して、建設的な努力を払うことを望む」とした。
尤も、支那がなにもしておらず、時間稼ぎに終始している点は明白な事実なので、これは実質上、時間稼ぎをしているに過ぎない。

勝負は、北朝鮮が核兵器を保有したことを内外に明確に示せたという事態を迎えた後のことになるだろう。



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コメント

  1. アメリカは言うことを聞かない稲田防衛大臣を辞任させた。イギリスとのステルス戦闘機共同開発がアメリカを怒らせた。防衛大臣交代直後、イージスアショアの導入決定、そして森友や加計問題は下火になる。そして自民党は支持率を回復。
    加えて衆議院選に自民党が勝つことがわかっていたかのようにだいぶ前から決まっていた直後のトランプ訪日。トランプの「日本はアメリカの兵器をたくさん買うだろう」発言。
    日本との貿易赤字には目をつぶる代わりに、有力支持団体であるアメリカの防衛産業に日本は金を出せという裏取引があった、と私は見ています。北朝鮮問題はその為の単なるショーに過ぎないですね

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    返信
    1. 半島情勢や北朝鮮の問題はショーですか。
      まあ、そういう考え方もあるかも知れませんが、このブログでは陰謀論を扱う気は無いのです。
      それなりの根拠を示してのお考え、と言うのをお願いしたいところです。

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