韓国軍お買い物リストにE-8「ジョイントスターズ」があがる

イヤ別に良いんだけどさぁ。

【萬物相】トランプ大統領の武器セールス外交

記事入力 : 2017/11/09 09:45
 米国のトランプ大統領が7日、韓米首脳会談後の共同記者会見で「韓国から数十億ドル(数千億円)に上る米国兵器の注文が入るだろう」と述べたことで、トランプ大統領の兵器セールスに注目が集まっている。
~~略~~
また地上を監視するE8ジョイント・スターズなどの偵察機も購入リストに入っているという。これなしに北朝鮮の核兵器やミサイルに対処する韓国軍の3軸体制は完成しない。いずれも非常に重要な兵器だ。つまりトランプ大統領があえてセールスをしなくても、韓国としては必ず購入しなければならないのだ。
しかし、何故そこでE-8「ジョイントスターズ」をチョイスするわけ?

The E-8C Joint Surveillance Target Attack Radar System (Joint STARS)is the only airborne platform in operation that can maintain realtime surveillance over a corps-sized area of the battlefield. A joint Air Force - Army program, the Joint STARS uses a multi-mode side looking radar to detect, track, and classify moving ground vehicles in all conditions deep behind enemy lines. (Air Force photo)

このE-8ジョイントスターズは、対地版早期警戒管制機(AWACS機)と呼ばれるタイプの航空機である。レーダーで敵地上部隊を探知、識別し、味方地上部隊を指揮・管制するという重要な機能を持っており、E-767やE-3「セントリー」と似たような機能を持っている。ただし、W-767早期警戒機やE-3「セントリー」が、対空防衛に特化したシロモノであるのに対して、E-8「ジョイントスターズ」は対地警戒に特化した形になっているそうな。あ、E-767は日本の航空自衛隊が保有している機体なので、韓国が買えるわけじゃ無いけど。

この記事は別のソースでも出ていて、こっちは別の記事で紹介して突っ込みも入れている。

核推進潜水​​艦は自国建造に向かい、E-8偵察機を購入する方向に

入力2017.11.09。01:49 修正2017.11.09。11:11
去る7日韓米首脳会談では、当初の予想通り、両国が「安保ギフトパッケージ」を交換した。ムン・ジェイン大統領は、数十億ドルに達する米国の軍事装備を買うことを約束し、代わりにドナルド・トランプ米大統領は、韓国が必要とする兵器の導入を可能にした。その核心は、核推進潜水​​艦と最先端の軍事偵察資機である。
~~略~~
大統領府は韓米合意最先端の軍事偵察資産については、具体的に明らかにしている。しかし、複数の消息筋は「9月の首脳会談の際、核推進潜水​​艦とE-8が議題に上がった韓国のE-8を販売することに同意した」と伝えた。E-8は、地上偵察レーダーをつけて250㎞の外表面の標的600個を同時に監視することができる。政府筋は「軍当局が導入手順に着手した米国メーカーに具体的なデータや資料を要求した状態」と述べた。


そう、原子力潜水艦を買うぜ!というツッコミ満載の記事があったが、日を跨いだらやっぱり自主開発ねという流れになる意味不明っぷりであったアレだ。
コメント頂いた方からは、対北朝鮮兵器では無く、対日兵器だという指摘を頂いているが、実際に北朝鮮相手に原子力潜水艦は役に立たない。

さておき、ここでE-8「ジョイントスターズ」も買うとか言う話に合意したという驚きのニュースがあったのである。



確かに、E-8「ジョイントスターズ」は対地探査能力が高いので、北朝鮮と戦うにはこれを買うという選択肢はあるのだが、しかし……、E-8だぜ?

AWACS機、つまり早期警戒管制機を手に入れる事そのものは、悪い話では無い。
だが、韓国はボーイング737 AEW&C「ピースアイ」を4機保有しているじゃ無いか。
これがまともに運用できていればE-8を購入という話があっても納得するわけだが、何故かMESAレーダーは未搭載。共食い整備で上手く運用できていないという噂も(韓国空軍は、稼働率80%で悪い月でも68%以上あった。ナンセンスだ!と、主張しているようだ)。
運用できていない理由は、メンテナンスが上手くいっていないからだという話らしい。
これは韓国軍のメンテナンス能力以前の問題で、4機体制だと8時間3交代の体制だと、メンテナンスに回せるのは1機のみ(正確には他の2機もメンテナンスに周りはするのだろうが、点検程度の時間しか無い)という余裕が無い状況。とうぜん、メンテナンスが長引けばこの体制は崩れる。
そうした前提で考えると、発表された稼働率8割というのは盛りすぎだろう。

そもそも、囁かれている「3機は地上にいる」という話は、3交代であれば常にそういう状況になるハズなので、素直にその様に説明すれば良いではないか。飛べないんじゃ無い、そういう運用体系なのだと。



これが、未だ世界で多数運用されているボーインク737ベースの機体だから、「ピースアイ」の状況は未だマシなのだろうが、E-8のベース機はボーイング707である。

E-8にしろE-3にしろ、ベースがボーイング707だというのが問題で、E-10という次世代機を作る計画が持ち上がっていた(計画は凍結されてしまったようだが)。今は、延命の措置がとられているようだね。

実はボーイング707は、世界各国で1000機以上が生産され、運用されたベストセラー機ではあるが、1982年に生産終了してしまっている。つまり、未だ世界の空港を飛び回っているとはいえ、新たには作られない機体なのだ。そんな機体がベースになっていれば、「新しく作る」というのは、中古の機体を改造するという話に等しくなる。
ボーイング737が未だ生産され続けているのに対して、707はそうしたハンデを背負っていると言ってよく、それは、将来的にもメンテナンス面でハンデを背負うことを意味する。

だから、今新たに買う機体としてE-8「ジョイントスターズ」をチョイスするのは、ちょっとどうかと思うのだが、まあ他に地上を監視する早期警戒管制機に選択肢があるわけではないんだよね。

…いやいや、でも今から買うなら、「買う」と予定していたRQ-4A「グローバルホーク」ではあかんのか?確かに管制機能を何処か別の所に作らなければならないという問題点はあるが、それでもRQ-4Aには知情意同目標識別ができるモードがあって、それなりの分解能を持っている。E-8を買うならば、RQ-4Aの購入を進めた方が良くないか??

まあ、E-8にせよRQ-4Aにせよ、運用できなければ意味が無い。その運用が一番ネックというのが韓国の実情なので、何を買っても一緒なのかも知れないけれど。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ

コメント

  1. ピースアイに続き、また地上の置物が増えるんですね!
    整備能力も無く備品を揃える予算もない国が購入するものでは無いんですが。
    置物化不可避ですが博物館でも建てる気なんでしょうかね?

    返信削除
    返信
    1. ピースアイのアンテナは飛行機の上についているので、地上にあっても何かの役に立つ可能性はありますが(空戦には使えませんね)、ジョイントスターズは下を見下ろす形でセンサーがついていますから、本気で置物以外の使い道が……。

      博物館にしても、韓国にわざわざ見にいく人はいないんでしょうね。

      削除
  2. 正直、既にご老体に近いE-8でなくP-8の間違いかと最初に思いました。

    アメリカとしては北への侵攻時に敵の反撃能力を削ぐために必要だけど損害も受けやすいE-8には韓国人に乗ってもらってというわけでも無いでしょうけど。(ただ別スレに既にコメントしたとおりE-8は情報を口頭で伝達する方式なので韓国人の乗ったE-8から的確な情報が送られてくるかは疑問ですけどね)

    返信削除
  3. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年11月10日 21:53

    >でも今から買うなら、「買う」と予定していたRQ-4A「グローバルホーク」ではあかんのか?
    RQ-4Bブロック40が地上監視/指揮用の最新型のようなので、買うとしたらこちらでしょうね。
    Wikipediaには、日本のRQ-4の導入について、「司令部機能を持つ地上施設の整備などと合わせて」とあるので、RQ-4Bブロック40を導入するのではないかと考えています。

    それでも、空中からの直接指揮を実現したいとなると、ボーイング787にE-8/E-10の装置を搭載する機体を開発することになるでしょうね。
    ボーイング707サイズの旅客機の系譜は、707→767→787 であり、E-10のベースはボーイング767が予定されていたので、767の後継である787を選定するのは、自然だと思います。
    ただ、E-767やKC-767のような希少機体になってしまうと思いますが...

    ついでに...
    >ピースアイのアンテナは飛行機の上についているので、地上にあっても何かの役に立つ可能性は
    >ありますが
    いえいえ、地上にいては意味ないです。その理由は、
    1.早期警戒機は、高空からレーダー照射を行うことにより、水平線を越えて低空目標を探知するのが目的
    2.強烈な電磁波が発射されるので、周辺の人間などに影響が出る可能性がある

    ちなみに、日本が早期警戒機(E-2C)を導入したのは、「ベレンコ中尉亡命事件」(MiG-25が領空内に侵入)が発生したため発覚した、防空体制の穴(低空飛行で侵入する機体の発見が遅れる)を埋めるためです。

    返信削除

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。