インドネシアと石炭火力発電所

解体されろ!NHK!

日本融資のインドネシア石炭火力発電所 住民が抗議

12月6日 4時25分環境
日本の金融機関の融資でインドネシアで建設が進められている石炭火力発電所について地元住民が記者会見を開き、漁業に悪影響が出るおそれがある上、二酸化炭素を排出して地球温暖化対策に逆行しているとして融資の中止を求めました。
何だよ、この報道。ただ、垂れ流せば良いってモンじゃ無いんだぞ!

時々思うのだが、判断するに重要な情報というのは、報道される記事に追加されるべきだと思うんだ。多角的な報道というのは、断片的な情報を垂れ流せば良いという話では無いハズだ。

ともあれ、先ずは、JERAという東京電力と中部電力のエネルギー事業合弁会社のサイトから。この石炭火力発電所がどんなものだったのかと言う事を引用してこよう。

チレボン・石炭火力IPP事業

インドネシア
中部電力が2015年10月にインドネシアにおける高効率石炭火力発電事業に参画することとし、本事業の事業会社であるチレボン・エナジー・プラサラナ社の出資権益の10%を取得する出資者間契約を締結しました。
この記事では、インドネシアのチレボン市に、石炭火力発電所の建設をするという、出資者間契約を締結したことが報じられている。2015年のことだ。

一応、NHKの記事にも単語だけは書かれているが、この「高効率石炭火力発電事業」というのはどんなものだろう?
実際にシステムを供給する三菱日立パワーシステムズのサイトから引用。

インドネシアで出力100万kWのチレボン石炭火力発電所拡張工事に着手
超々臨界圧ボイラーおよび排煙脱硫装置を供給

2017年11月16日発行 第181号
 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、東芝グループおよび韓国・現代建設(Hyundai Engineering & Construction Co., Ltd.)とのコンソーシアムによりインドネシアで受注したチレボン(Cirebon)石炭火力発電所拡張プロジェクトの建設工事に着手しました。ジャワ島西部(西ジャワ州)に、出力100万kWの大規模超々臨界圧石炭火力発電所を、EPC(設計・調達・建設)契約に基づきフルターンキー方式により建設するもので、当社は超々臨界圧ボイラーおよび排煙脱硫装置を供給します。発電所の商業運転開始は2022年の予定です。
ちょっと、「現代建設」という不穏当な単語が出ていることが気になるが、それはさておき、建設するのは超々臨界圧ボイラーを利用したものである。
日本でも石炭火力発電の高効率化は、様々な方向から検証されている。NEDOでも手がけられているが、石炭というエネルギー資源が比較的低価格で産出されるという点は、発展途上の国々においても、先進国においても非常に重要な事なのである。

ここで重要なのは、チレボンに建設される石炭火力発電所が超々臨界圧ボイラーと排煙脱硫装置を備えている点である。

地球温暖化対策に貢献する高効率発電

温室効果ガスのCO2を削減するためには、省エネルギーの他に、効率的に電気をつくり、化石燃料の使用量を減らすことが必要です。燃焼によって発生するCO2は同じ電気をつくる場合、石炭は天然ガスと比べると2倍近くになりますが、日本の石炭火力は蒸気タービンの圧力や温度を超々臨界圧(USC)という極限まで上昇させる方法で、欧米やアジア諸国に比べ高い発電効率を実現しています。
Jパワーのこの記事はスローガン的な話が書かれているだけだが、取り組みとしては温室効果ガスの扱いとなっている二酸化炭素の排出量を減らそうと言う方向になっている。

それでは、実際にどの程度なのだろう?先ずは、一般的な二酸化炭素排出量と発電手段に関するグラフを。

co2-emission

これをみると、かなり二酸化炭素を排出していることが分かるね。
では、石炭火力発電所は、二酸化炭素を多量に排出するダメな発電方法なのだろうか?


NHKの報道に戻ろう。
5日は環境省で地元の住民など3人が記者会見を開き、「発電所から出る粉じんや焼却灰によって周辺の漁業や塩田に悪影響が出るおそれがある」と訴えました。
そのうえで石炭火力発電所は天然ガスと比べて2倍近くの二酸化炭素を排出するため温暖化対策に逆行しているとして、融資を取りやめ、建設を中止するよう求めました。
NHKではインドネシアの住民達がわざわざ日本にまで来て、記者会見をやっているんだよと報じている。地元住民達が日本にて何を言っているかというと、2点だ。
  • 粉塵や焼却灰が有害
  • 二酸化炭素が沢山出るので温暖化ガー
……何言ってるんだ、コイツラ。

まず1点目の粉塵や焼却灰の話だが、上に紹介したように「排煙脱硫装置」を備えているという話。これ、排気ガスに含まれる硫化酸化物を取り除く装置で、三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の記事によれば湿式の排煙脱硫装置を供給するようである。安心してくれ、MHPSの湿式排煙脱硫装置の世界シェアはNo.1だ。

ついでに、ここも引用しておこう。
 MHPSは、石炭火力発電分野で、高い発電効率によってCO2排出量も抑制する豊富な実績を有しています。今後も、高効率の石炭火力発電設備の需要増加が期待されるインドネシアをはじめとする広範な国・地域で積極的な営業を展開し、電力の安定供給と環境負荷の低減に貢献していきます。
だってよ。

もちろん、100%有害物質が取り除けるわけではないし、他の発電方法の方が良かったのか?という点については検証されるべき話ではあるのだけれど、経済発展の著しいインドネシアで、安定的な発電手法を確保したいという要求は当然にあるべき話。

12/7 【住民訴訟原告団・来日セミナー】 「違法・有害・供給過剰」なインドネシア・チレボン石炭火力の実態 ―日本の官民によるインフラ輸出と環境社会問題を考える―

日本の官民が推進しているインドネシア西ジャワ州・チレボン石炭火力発電事業では、すでに稼働中の1号機(660 MW)により、小規模な漁業や塩づくりなど住民の生計手段に大きな被害がもたらされてきました。いま、2号機(1,000 MW。総工費約22億ドル)の建設が進めば、生活がもっと苦しくなる――住民はさらなる被害を食い止めようと、拡張計画に反対する環境訴訟を地元で開始。その結果、2号機の環境許認可が取り消され、拡張計画が違法であることが確定しました。
ところが、住民原告団達は、「既に供給過剰」と訴えている。
そして、それは日本の官民の違法なやり方で無理矢理建設が進められていると言ったロジックになっているから凄い。
供給過剰になっているか否かの根拠は一切この記事では語られていないけれど、どうなっているんだろうね。

また、PLN あるいは独立系発電事業者(IPP)が手掛ける多くの発電所プロジェクト、特に地熱発電所と水力発電所、石炭火力発電所の進行が遅れていることから、RUPTL2010‐2019 の改正が必要となった。このほか、インドネシアの多くの地域で、長期にわたり電力供給不足が生じており、その需要を満たすことや、石油燃料を利用する 発電所から非石油燃料への転換を最大限に進める、といった PLN の強い要請がRUPTL2011‐2020 策定の動機となった。
http://energy-indonesia.com/02electrcitylaw/RUPTLrevised.pdf
ちなみに、インドネシアの政府の報告書の分析によれば、電力供給量は各地で不足しているとのこと。どちらが信用できるんですかねぇ?

なお、環境汚染の話については、今なお焼畑農業やっていて、この話は説得力が無い。

消滅する熱帯雨林 「焼畑農法」に悩まされるインドネシア

2015年10月23日
今のインドネシアにあたるスマトラ島やジャワ島は、かつて東南アジアの食料庫だった。
豊かな森林と温暖で降水量に恵まれた気候、栄養分に満ちた土、そして島自体の広大さ。コメの三大品種の一つであるジャバニカ米を生み出し、上質の絹や木綿を紡ぎ、数え切れないほどの家畜を育てていた。
~~略~~
インドネシアの農業は、オランダ植民地時代から殆ど進化していない。開墾の手段も前時代的だ。何しろ、スマトラ島では未だに焼畑農法が行われているのだから――。
なお、この焼畑農業も近年は徐々に減りつつはあるようだが……。

途上国の焼畑農業を減らす技術支援、日本のCO2削減に JCM&REDD+

2016年6月27日掲載
環境省は23日、二国間クレジット制度(JCM)を利用して、途上国において森林減少・劣化対策による温室効果ガス排出量削減等の「REDD+」を行うプロジェクトを支援する補助事業について、2件を採択したと発表した。今後、JCMの実現に向けた取組みの一環として、これらの事業を進めていく。
まだまだこれからの取り組みのようだね。



そんなわけで、何言ってんだコイツラ状態。
インドネシアの環境団体のドゥウィ・サウンさんは「日本には太陽光などの再生可能エルギーの技術があるのに、石炭火力発電所を輸出するのは理解に苦しむ。インドネシアでは温暖化対策が難しくなっている」と話しました。
これに対し国際協力銀行は「周辺環境や社会への影響を防ぐガイドラインに基づいて融資を判断している。必要があれば対策を行っていく」と話しています。
で、このお偉い環境団体様は何を言っているかというと、「タイヨウコウハツデン!」と。いやオマエラ、何言ってるんだ。

インドネシアの気候は高温多湿で雨期があり、11月から4月までは毎日のようにスコールがやってくるような感じ。そんな場所での太陽光発電が本当に適切なのかはちょっと考えれば分かる。まだ、「風力」と言った方が説得力があるかも知れないが、これもまた台風が来るので大変である。

まあ、専門家では無いのでハッキリしたことは言えないが、インドネシア政府が石炭火力発電を選んだ背景には、インドネシアが世界第2位の石炭輸出国であることに関連するのだと思われる。
もちろん、天然ガスも産出し、そちらは世界10位となかなかなものなのだが、コストから考えれば石炭火力を選んだ方が経済的である。それを、地球温暖化だぁ?寝言は寝てから言えという話。


さて、この様な話に何故なっているのか?ということを、憶測混じりで話をさせて頂くと、多分、韓国が絡んでいる。つまり背景には支那がいる話だ。インドネシアの石炭の価格が高騰しているという話もあるが、これも支那の影響を色濃く受けているのが原因である。

そして、上にもちらっと言及させて頂いているが、このインドネシアのプロジェクト、複数の企業のコンソーシアムで動いている。そこに絡んでいるのが、韓国の現代建設である。しかし、韓国としては本当であればクラタカウ製鉄所のように韓国主導でやりたいところ。
まあ、やらかしているんだけどねー。そうした事情があるとすれば、日本にはさっさと降りて貰いたいという希望はあるだろう。

なお、インドネシアの住民団なる組織の話は、以前にもあった。
記事の内容に注目するのでは無く、関連団体に注目して欲しい。「石炭発電はもう古い!未来に石炭発電はいりません。」などと意味不明な事を言っている団体が一枚噛んでいる。なお、レイバーネットもこの団体に絡んでいるようで、日本側で支援しているのは、本気で碌でもない団体揃いである。



ここで、胡散臭い集団が支援しているから信用できない、ではNHKの報道と同じになってしまうのだが、そもそもインドネシアは華僑が多く住む土地柄、支那の影響力が強い場所ではあるのだ。寧ろ「無い」と断言する方がおかしい。
つまり、そうした影響を加味した上で、判断すべきなのだということを、しっかりと理解しておかねばならない。

NHKの報道では、「石炭火力発電」=「二酸化炭素を沢山排出する」+「住民は望んでいない」=「ダメ」という単純な構造になるような誘導をしているが、インドネシアの現状を考えれば、寧ろ、電力供給量は増やしたいという事情はあるし、自国で産出できる石炭火力発電の方が経済的に有利であると言う事情もある。

これを、日本の最新技術を盛り込んだ、比較的環境負荷の少ない発電方法を選択したという事情を考えれば、寧ろ、環境を蝕んでいる焼畑農業の駆逐をし、インドネシアの自然を守る方が大切なのでは無いかという気さえする。


インドネシアの経済発展の裏で、住民達が苦しんでいるという分かり易い構図を作り出すことは、報道にとっては良いのかも知れないけれど、公共放送を標榜するNHKがそんな単純なことでは困る。
せめて、この程度の情報は載せて貰わないと。


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コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年12月11日 15:37

    ちょっと調べて見ました。

    この記事に引用されている「12/7 【住民訴訟原告団・来日セミナー】 「違法・有害・供給過剰」なインドネシア・チレボン石炭火力の実態 ―日本の官民によるインフラ輸出と環境社会問題を考える―」という記事を出している団体は「国際環境NGO FoE Japan」という名称です。

    「FoE Japan」のサイトを見ると、以下の活動内容が書かれていました。
    >福島支援と脱原発

    おやおや・・・どっかで見た構図ですね。
    このブログの記事「二酸化炭素を30%削減した石炭火力発電所」に書き込んだコメントと同じですね。その一部を、再度書き込みます。
    >一方、この記事と作ったNPO「気候ネットワーク」は、反原発であり共産党を支援して
    >ます。つまり、「石炭火力をなくせ・原発もなくせ」なんですよね。
    >その割には、中国の(日本よりCO2を排出する)石炭火力発電所には、文句を言って
    >ないのです。
    >この構図、反核団体と似ていると思われませんか?

    「国際環境NGO FoE Japan」と「NPO 気候ネットワーク」の直接の関係は見つかりませんでしたが、根っこではつながっているのかもしれません。

    参考)「FoE Japan」のサイトには以下の情報が上がってました
    >イベントスケジュール
    (中略)
    >2017.12.13
    >《集会・政府交渉》辺野古の工事、いまどうなっている?~北上田毅さん、山城博治さんを
    >迎えて(12/13)

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    1. その辺りの情報を掘れば掘るほど臭い感じの団体です。
      そもそも、環境ビジネスは海のものとも山のものともつかぬ団体が利権を求めて集っている状態。碌な話じゃ無いことは100も承知なのですが、それでもNHKがこんな情報を垂れ流すだけなのだから、「日本側に何か問題が?」とか考えちゃいますよね。

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