カナダ、ボーイングからF/A-18を買わず

えー、どういうことなの??

米と通商摩擦のカナダ、ボーイングからのF18購入を撤回

2017.12.13 Wed posted at 16:18 JST
シアトル(CNNMoney) カナダ当局は12日、米ボーイングからFA18戦闘機「スーパーホーネット」18機を購入する計画を撤回し、代わりにオーストラリアから中古の旧型FA18戦闘機を購入する方針を発表した。52億3000万ドル(約5900億円)規模の取引を失ったボーイングにとっては大きな打撃となる。
確かに、オーストラリア空軍はF/A-18E/F「スーパーホーネット」を保有しているが、こちらは2010年から配備の新しいもの。どうやらこのニュースになっている「旧型FA18」というのは、F/A-18「ホーネット」別名「レガシーホーネット」ってヤツのようだな。

……へ?

(1) 030411-N-0780F-271.(2) Northern Iraq (Apr. 11, 2003) -- A U.S. Navy McDonnell Douglas F/A-18 Hornet strike fighter assigned to Strike Fighter Squadron Three Seven (VFA-37) resumes a combat mission in direct support of Operation Iraqi Freedom following inflight refueling with a KC-135 Stratotanker.  VFA-37 is part of Carrier Air Wing Three onboard USS Harry S. Truman (CVN 75).(3) The F/A-18 Hornet, an all-weather aircraft, is used as an attack aircraft as well as a fighter. In its fighter mode, the F/A-18 is used primarily as a fighter escort and for fleet air defense; in its attack mode, it is used for force projection, interdiction and close and deep air support..(4) U.S. Navy photo by Paul Farley..

形こそ似ているが、ホーネットとスーパーホーネットは別モノである。
オーストラリア空軍が保有しているのは、AF-18A/Bと呼ばれる75機で、CF-18A/Bというカナダ向けのホーネットとほぼ同等の性能を有しているはずだ。
CF-18A/Bは、夜間識別用に装備されたライトと、偽のキャノピーが描かれている程度で、F/A-18とほぼ同等の性能を有していると言われ、138機(1978年~)を保有しているはずだ。
一方のAF-18A/Bの方は、航法・通信・識別システム改修。AN/APG-73レーダーへの変更などの能力向上が実施されている(1981年~)模様。

……同じ仕様で、40機程度しかないのに、スーパーホーネットの購入をキャンセルする理由が分からない。

カナダのトルドー首相はかねて、ボーイングが同国の重工大手ボンバルディアに対する不当廉売の申し立てを継続すれば、ボーイングとの取引を停止すると示唆していた。今回の動きはこれを実行に移した形だ。
ボーイングは、ボンバルディアが同社の航空機「Cシリーズ」を不当な低価格で米デルタ航空に販売していると主張。米商務省は10月、Cシリーズの輸入に関し300%の予備関税を課していた。一方、ボンバルディア側は不公正な通商慣行を行っていることを否定している。関税に関する最終決定は来年2月に下される見通し。

と、思ったら、カナダの首相、トルドー氏の意趣返しっぽい話が絡んでいるようだ。

うーん、アメリカの脅しに屈しないという姿勢は評価出来なくも無いが、この選択は果たして正しかったのか?という点については、ちょっと……。

そういえば、F/A-18といえば、部品不足の問題が出ているらしい。

米海軍のFA18型機、3分の2飛行出来ず 修理遅れなど

2017.02.11 Sat posted at 16:16 JST
(CNN) 米海軍幹部は11日までに、海軍の主力戦闘機となっているF/A18型機の約3分の2が修理の遅れや部品の調達待ちで飛行が出来ない状況に陥っている実情を明らかにした。
~~略~~
「様々な理由に襲われ、海軍の造船所や航空機の格納施設では修理や維持管理作業を規定通りの時間内に終わらせることに苦労している」と表明。F18に限れば任務に使えない機材の数は本来あるべき水準の倍になっているとも述べた。同型機の62%が駐機を強いられているとの一部情報を確認する形ともなった。


こういった事情を考えると、カナダの判断も強ち間違っているとは言い難いのかも知れない。

ただ、現実問題として、オーストラリアはF-35Aを調達し始めており、LRIP6にて2機、最終的には72機を調達する予定にしているので、AF-18A/Bを売り払うことに問題は無いのかも知れないが、一方で、カナダはF-35Aの調達は白紙撤回された後、音沙汰が無い。

Exclusive: Canadian review will recommend buying Lockheed F-35 fighter jet - sources

Reuters // June 05, 2014
Canada is poised to buy 65 Lockheed Martin Corp F-35 Joint Strike Fighter jets, sources familiar with the process told Reuters, marking a major renewal of Canada's fighter fleet and helping contain costs of the expensive defense program.
買うかもーっていう記事は見かけたけどね。
この記事と絡めて考えると、スーパーホーネットを諦めた代わりに、改めてライトニングIIという話はあるのかも知れない。

冒頭の記事では、こんな締めくくりがなされている。
カナダは老朽化した戦闘機の総入れ替えを進めたい考えで、オーストラリアからのFA18購入については当座しのぎの措置とする見方が大勢だ。
F-35Aの遅延問題も含めて、その攻撃能力には未だ疑問符が付く。だけれども、ステルス性能等を考えれば、F/A-18E/Fを買うよりは魅力的だ。とまあ、そんな判断が働いたと、そう読むべきかも知れない。

F-35Aはロッキード・マーティン社が中心になって製造を担当しているので、ボーイング社の一人負けの様相になってきている気はする。

まあ、ハッキリしたことは未だ分からないんだけれど。



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