支那に建設された世界最大の空気清浄塔

スケールが違うな、オイ。

China builds ‘world’s biggest air purifier’ (and it seems to be working)

PUBLISHED : Tuesday, 16 January, 2018, 6:45am
UPDATED : Tuesday, 16 January, 2018, 11:19pm
An experimental tower over 100 metres (328 feet) high in northern China – dubbed the world’s biggest air purifier by its operators – has brought a noticeable improvement in air quality, according to the scientist leading the project, as authorities seek ways to tackle the nation’s chronic smog problem.
え?英語で記事を紹介するな?
スンマセン。

えと、ザックリ説明すると、この記事は高さ100mを越える空気清浄塔を実験的に西安市に作って、稼働させたら効果があったよってことが書かれている。

空気清浄機

これが建設中の様子で、2015年からプロジェクトが開始されて、現在は試験運転が行われているのだとか。

コンセプト

コンセプトの絵は周囲もかなり森に覆われているな。こんな状態ならば、そもそもこんな空気清浄塔を建てる必要がない気はするんだが……。
なお、翻訳された記事がGigazinで紹介されているからこちらも紹介しておこう。若干翻訳のニュアンスが違う気がするので、冒頭にはオリジナル記事を紹介したが、中身はこちらの方で読める。

で、どんな仕組みになっているかというと……。
タワーを作ったのは中国科学アカデミー・地球環境研究所。仕組みとしては、汚染された大気を吸い込んで温室に入れ、太陽エネルギーで加熱。熱風と化した大気を複数の浄化フィルターを通した上でタワーから放出しているとのこと。
責任者であるCao Junji氏によると、タワーは1000万立方メートル相当のきれいな空気を生み出しており、この数カ月で西安近郊の10平方キロメートルの地域で大気の質の改善が認められたとのこと。有害な微粒子として知られるPM2.5の数も平均して15%ほど減少しており、特に汚染のひどい日でも、スモッグを日常レベルにまで抑え込む効果が出ているとCao氏は語っています。
単純に塔の内部に大気を吸い込み、下にある温室で加熱した後に、フィルターを用いて浄化した後に塔の先端から排気するという仕組みらしい。
どこから吸い込むのかは書かれていないが、多分下から吸い込んで上から排気、ってことなんだろうな。

実は、2016年にも似たような話があってこのブログで紹介していた。
この時は北京市郊外の公園に「世界最大」の空気清浄機を作ったという話だった。
高さは7mという巨大なものだったが、1時間に3万立方mの空気を吸い込んで浄化しているという話だった。

北京空気清浄機

これ、この後に専門家から皮肉を言われていたっけ。

中国の世界最大の空気清浄機、専門家から苦言=1時間に小さじ1杯しか吸収できない―北京市

配信日時:2016年10月21日(金) 7時20分
2016年10月20日、大気汚染対策の一環として北京で導入を予定している世界最大の空気清浄機に関して、専門家からは苦言が聞かれている。新華社通信が伝えた。
~~略~~
こうした政府の取り組みに専門家からは辛口な評価が聞かれている。中国の専門家は、「PM2.5の濃度が1立方メートル当たり200μgの重度の汚染状況で、巨大な空気清浄機が1時間で吸収できるPM2.5はわずかに4.5グラムで、小さじ1杯の塩よりも少ない(塩小さじ1杯=約5グラム)。
専門家じゃなくても、効果は分かりそうなものだ。

んで、更にケチが付いたという。

中国北京に“世界最大の空気清浄機”が登場するも…稼働3日でツイてない事態に

2016.10.15 16:02
 微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染が深刻化する中国の北京で、世界最大という高さ7メートルの空気清浄機が稼働を始めた。オランダ人芸術家のダーン・ローズガールデ氏が中国政府当局の支援を受けて建設した。
~~略~~
 ただ、何とも間が悪いことに、稼働開始の3日後の10月2日、北京市政府は、深刻な大気汚染が連日続くとして今年後半では初の警報を発令した。北京では、暖房のための石炭使用が増える冬場に向け、大気汚染が悪化するが、北京の米大使館のウェブサイトによると、早くもPM2・5を含む汚染指数が2日に「健康に極めて悪い」レベルの281に達した。
 タワーの効果はみじんもなく、かえって“焼け石に水”“蟷螂の斧”を露呈することになってしまったわけだ。
とはいっても、別にこの空気清浄機のせいじゃないよな。

そして、その後壊れたという話も聞かないので、多分今でも元気に動いているのだろう。
ただ、支那の場合は、空気清浄機のフィルターは1年で真っ黒になるらしく(10年は交換不要というのがメーカーの謳い文句だが、実はプレフィルターは半年か1年でメンテナンスするか交換するといった作業が必要になる)、大気汚染の程度は日本の比では無い。

北京の7mある空気清浄機のフィルターも、誰かが交換しないと、寧ろ害を撒き散らすような状況になりかねない。



で、世界最大の空気清浄塔は現時点で実験中と言うことなのだが、それなりに効果が得られたとか何とか。
でも、根本的な対策をしなければ、余り意味は無く、それには時間がかかるのだろう。まさか、発生源の対策が手つかずなんてことは無いだろうけれど、効果が上がっているとは思えない。

もう一つ気になるのが、空気清浄塔に内蔵されているフィルターの交換なのだが、この手のフィルターの交換はなかなか手間がかかる。
水洗いしておしまい、とか、そういうレベルじゃどうにもならないのだ。

環境保全にはコストがかかるので、本来は汚さない方向で対策すべきだと思うのだけれども、そこは本気になっている様子は無いね。

支那各地に空気清浄塔を建てて、「これで汚し放題だ!」というのは本末転倒なのである。もちろん、支那人達もそんなことは分かっているのだろうけれど、それでも「金にならないことはやらない」のだろうね。


この空気清浄塔に意義があるとすれば、外国からの大気汚染が国内に流入するケースだろう。支那の風下にいる日本でこそ、こうした空気清浄塔が必要になる時代が来ているのかも知れない。迷惑な話だが。



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コメント

  1.  宇宙戦艦ヤマトに登場する放射能除去装置コスモクリーナーを思い出させますね。
    最初にオウム真理教が毒ガス対策として実用化し、今中国が大規模試験を行ってると思うと、なかなか味わい深いものがあります。
     墜落すると酷評されてる宇宙ステーション天宮1号も、戦力にならないと言われてる空母遼寧も、当初から墜落前提、戦力化予定なしとアナウンスされており、今回もそうですが、ノウハウ獲得のためだけに、大規模投資を行う果敢さは肯定的に評価できます。
     方向性としては、あまりにSFチックな手段であり珍兵器っぽいですが、それを許容できるだけの国力と指導者の発想の柔軟さがあるのは確かで、正直うらやましい。
     
     

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    返信
    1. 巨大な実験場、という意味では凄いと思いますよ。

      ただまあ、もうちょっと真剣にメンテナンス含めて考えないと、モノにならないんでしょうね。

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  2. う~ん、将来的には有益な技術だとは思うんですけど、本来の大気汚染対策とズレてる様に感じるんですけど…

    返信削除
    返信
    1. 先日、別の記事にここ数年で支那の大気汚染は随分と解消に向かっているというようなニュースを目にしました。
      ある意味、この記事で紹介したようなバカバカしいのも含めて本気で対策を講じたからこその結果と言えるのかなぁとは思いますが、その記事が本当かどうかも疑わしい部分はありますね。

      何にせよ、なかなか面白い発想だとは思います。

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  3. あのう……私、むかし空調メンテナンスの会社ではたらいた事がありまして。
    地下鉄が終電から始発までの数時間にトンネル内に入り、
    内部の空調機やら整備する仕事でした。あとは撮影所とかビルとか。で、単純に思うすが。
    そもそもあの種の空気清浄って、基本は都庁の集塵フィルター装備を空調機室に置いて、
    集塵するのと同じと思うす。
    原発もそれ(原発は活性炭)ですしね。
    で、あれって「閉鎖空間」だから威力があります。
    何年か前に完全密閉型の地球モデルのシェルターで科学者が自給自足する実験的ありました。
    確かに二年で環境汚染で破綻しました。
    大気圏の空気流れは上空はるか100キロまであります。上は薄くてもね。それによる全体を撹拌して澱まないようにさせるのは、空調機械では無料って事を、この実験は示してます。
    例え高さ1000㍍の塔を立てたところで、大気圏では米粒!
    効果がないとは申しませんが、
    無理だと思うけどなぁ!

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    1. けるびむ様ここは一つ中国様に頑張ってもらって一キロは無理でも200メートル
      級の空気清浄機を10基から20基建設して貰いましょう。
      漉し取れるPM2.5が一基当たり4.5gでも10基で45g、その分日本に
      流れてくるPM2.5は減りますたとえ誤差のレベルでも・・・(苦笑)

      裏の本命は放射性部質が混じっている可能性のある黄砂が日本に来る割合を少し
      だけでも下げたいです。
      流石に黄砂の方がPM2.5より大きくて重いので地元中国で吸取ってくれたら
      日本に来る黄砂の量は誤差レベルでも減るはずと信じたいです。(願望)

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    2. 匿名さま。
      それですが、何しろシナですので……
      バベルの塔になりませんかね(笑)

      削除
    3. 開放空間で空気清浄機を、という発想が凄いのですが、しかし、実験としては意義があると思います。巨大な社会実験ができる国、それが支那なんだと。

      支那には、どの程度の効果があるのかを是非、実証してほしいものです。

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