沖縄タイムスの「敗者の弁」

沖縄タイムスがどんな報道していたかは、もはや説明するまでも無いのだが、稲嶺氏を推していたことは間違いの無い事実である。
沖縄県の名護市長選挙絡みで3連続で申し訳無いが、そんな沖縄タイムスの社説を、取りあげてみたいと思う。まあ、「敗者の弁」だね。

社説[名護市長に渡具知氏]「基地疲れ」経済を重視

2/5(月) 7:25配信
 名護市長選は、政府・与党が全面支援する前市議の渡具知武豊氏が、3400票余りの差をつけ初当選した。
 新基地建設に反対する翁長雄志知事ら「オール沖縄」勢力が推す稲嶺進氏は3選を果たすことができなかった。

社説では、「基地疲れ」が稲嶺氏の敗因だと説明している。
しかしまあ、面白いことに、公平で無ければならないハズの新聞が、明らかに稲嶺氏に荷担した記事を書き、社説でもその姿勢を隠さないところは、ある意味潔いと思う。であれば、もう、「公平じゃない」とハッキリ言えば良いのに。

……ああ、そう言えば、「公平じゃないよ」と記者が言ってたっけ。

中間中立じゃない

じゃあ、仕方が無いか。
沖縄タイムスは報道姿勢をきっちり公開し、「左翼の主張を前面に押し出した新聞です」とか、「支那からのお金を貰って、支那に利益が得られるような情報をお伝えする新聞です」とか、現実をしっかりと伝えるべきだろう。

さておき、社説の中身を読んでいこう。
 渡具知氏は選挙期間中、全くといっていいほど辺野古を語っていない。現職の失政が市の閉塞感を招いたとして流れを変えようと訴え、暮らしの向上を求める市民の期待票を掘り起こした。
 勝利の最大の理由は、一にも二にも自民、公明、維新3党が協力体制を築き上げ、徹底した組織選挙を展開したことにある。
概ね、この辺りは事実であろう。
 菅義偉官房長官が名護を訪れ名護東道路の工事加速化を表明するなど、政府・与党幹部が入れ代わり立ち代わり応援に入り振興策をアピール。この選挙手法は「県政不況」という言葉を掲げ、稲嶺恵一氏が現職の大田昌秀氏を破った1998年の県知事選とよく似ている。
これも事実だ。

政府与党にとって、沖縄の防衛力を高めることは、自国防衛にとっては必須で、現状は在日米軍に頼むより他に無いのが現実である。その為に、小泉進次郎氏を始め、官房長官の菅氏まで投入し、何としても選挙に負けないように推進していく姿勢を示したというのは事実であろう。
そして、これは渡具知氏の戦略としても合致している。渡具知氏にとって、政府側から如何にお金を引き出して、インフラ整備や地域振興を進めるか?という点は、基地反対をさておいて重要だと考えていて、基地を受け入れてでも地域発展を図る覚悟があると、そういう風にも理解出来る。

そういう意味でも、この記事は正しく、そして、稲嶺氏が敗北した理由もまさにここの一文に示されている。
> この選挙手法は「県政不況」という言葉を掲げ、稲嶺恵一氏が現職の大田昌秀氏を破った1998年の県知事選とよく似ている。
ここで出てくる稲嶺氏は、稲嶺恵一氏という、稲嶺進氏とは別の方の話。
(名護市長)
  • 2018年2月~ 渡具知武豊氏 : 自民、公明支持
  • 2009年1月~ 稲嶺進氏 : 民主・共産・社民・国民新・そうぞう・沖縄社会大衆支持
  • 1998年1月~ 島袋吉和氏 : 自民、公明支持
これ、見て頂くと分かるのだが、稲嶺進氏が当選出来た背景には、ハトの「最低でも県外」という発言に代表されるような、沖縄県内の意見の変節にある。
実のところ、2007年1月、名護市の市長であった島袋氏が、既に辺野古に移設の決まった基地の施設案に絡んで、既に提案されていた位置よりも沖合に基地を作って欲しい旨の要望を出していた。この意見に、当時、沖縄県知事だった仲井真氏も「名護市の意向を尊重する」という立場を示し、しかし、この要望は通らなかった。
この辺りの事情が「沖縄県の民意を無視した日本政府」という構図を作ってしまい、翌年2008年6月の沖縄県議会議員選挙では、辺野古案に反対を公約とする候補が県議会議席の過半数を占める事態になってしまった。
2007年1月といえば、第1次安倍政権の政権下にある話。結局、沖縄基地政策の失敗をしたのは、安倍氏だったとも言える訳だ。ただ、政治とは連続性が重要であるため、安倍氏だけの責任では無く、その前の小泉氏の失敗とも言えるだろう。何れにしても自民党の失策から、この基地問題のねじれが発生してしまった事実は変えようがない。
もちろん、民主党政権が愚劣だったことを否定する積もりは無いが、自民党にも責任があることは直視する必要がある。

話がズレてしまったが、「市政不況」こそ、稲嶺進氏の敗因なのである。

さて、そんな感じで本来語るべき結論は出てしまっているのだが、しかし、沖縄タイムスは、社説を続ける。
 前回選挙との大きな違いは、自主投票だった公明が、渡具知氏推薦に踏み切ったことだ。渡具知氏が辺野古移設について「国と県の裁判を注視したい」と賛否を明らかにしなかったのは、公明との関係を意識したからだろう。
今回の選挙で、公明党の影響は実際に大きかったと思われる。
ただ、公明党の支持母体である創価学会は、年々、勢力を低下させていて、その影響が薄れているのは事実。しかし、創価学会の選挙手法は上意下達なので、母体が決めた候補者への投票は絶対であり、その為の選挙活動もまた強烈なものがある。
影響が無いわけが無い。

そして、「移設反対」という人も渡具知氏に投票した可能性は確かに高い。
 本紙などの出口調査では、辺野古移設反対が64・6%に上った。選挙によって辺野古移設反対の民意が否定されたとはいえない。
ただ、より明確になったのは、基地よりも経済や行政を優先してくれと言うのが今回の選挙の結果なのである。沖縄タイムスもそれは暗に認めているのだが、社説ではそれを出来るだけ表に出さないようにしている。でも、記事を読むと、その辺りを理解している様子は、見え隠れしていて面白いね。
 稲嶺氏が敗れたことは、新基地建設反対運動だけでなく、秋の知事選に大きな影響を与えるのは確実だ。
 翁長知事による埋め立て承認撤回に不透明さが増し、一部で取り沙汰されている県民投票も見通せなくなった。
 翁長知事は今後、公約である新基地阻止をどのように実現していくのか。
 県議会与党とも早急に対応を協議し、新たな方針を打ち出す必要がある。
で、今後は、翁長氏を応援するために、これから更にエンジンを吹かせますよーと、そう決意を示している辺りが、「社説っぽい」と思わせる。

上の方では、「沖縄タイムスもしっかりとスタンスを示すべきだ」とそう言ったが、「社説」が新聞社の顔であることを考えれば、沖縄タイムスもスタンスをしっかり示しているのかも知れないね。
失礼しました。



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コメント

  1. 沖縄のテレビでは「基地問題を争点にできなかった。」とかぬかしてますよ。
    あれほど新基地は作らせない。基地、基地、報道してたくせに。

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    1. 言っていましたねぇ。
      ただ、これは記事にも書きましたが、ある意味事実なのですよ。基地問題ばかりではもはや選挙を戦えないのが沖縄の現実で、そこまで疲弊しているということでもあるのでしょう。

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  2. 中国の軍事ドクトリンはトランンプ政権よりもヤバくて中性子爆弾使用が前提ですけどパヨクの皆さんは死ぬ覚悟は御有りでしょうか。

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    1. 支那は本気でヤバイですよね。
      寧ろ、トランプ政権は分かり易いだけマシだと思います。「アメリカン・ファースト」で理解出来ますから。いや、そういう意味では支那も「中華思想」で理解できると言う事になるのかも知れませんけどね。

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