支那の対外投資にブレーキがかかる

支那の対外投資、つまり、支那から出るお金が減ったという事だね。

中国の対外投資が急ブレーキ、3割減で初の前年割れ 米欧が警戒、中国自身の資本流出規制も追い打ち

2018.2.28 06:00
 中国の対外投資に急ブレーキがかかっている。中国商務省のまとめで、中国企業が2017年に海外で行った直接投資(金融分野を除く)は総額1200億8000万ドル(約13兆円)と、前年を29.4%下回った。
どの程度減ったのか?という話は、寧ろグラフを見るべきである。

対外投資

2014年時点と同じレベルに落ち込んだって事だね。
しかしこれは驚くにあたらない。既に、この傾向は予測されていたからだ。

コラム:中国の対外投資規制、裏目に出る可能性

2017年8月22日 / 16:02 / 6ヶ月前
[香港 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国政府は、国内企業による海外のホテルやスポーツクラブなどの買収のうち、「非合理的」とみなした案件に対して強硬的な態度を取ることを正式に表明した。
思慮の浅い取引によって不良債権が積み上がることへの懸念が、この引き金になったとの見方が出ている。その可能性はあるだろう。だが今回の規制強化は、根本的な問題を見失っている。それは、中国での利益率低迷を、より活気のある海外企業の買収によって補うよう企業に迫る国内の「歪み」の問題だ。
今回の結果は、2017年8月の記事にあるように、支那の共産党が対外投資にブレーキをかけるような政策を採った結果である。
支那共産党にとっては支那の国内資産が海外に流出するのを防ぐ狙いがあったとされるが、これは、支那から資産を海外に移し、最終的には富豪が海外に移住してしまうと言う構図を断ちたかったのである。
まあ、習近平一族が率先してやってたんだけどね。
幾つか紹介した記事の中でも、支那の富豪が海外に資産を移しているという話を裏付けるものが含まれているが、そうした流れが非常に支那共産党の懸念事項になっているのは事実で、対外投資規制はその現れだと思われる。

さて、そんな中で出た冒頭のニュース。その中にこんな一節がある。
 習近平指導部が進めている現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関連し、スリランカやパキスタン、ジブチなどのプロジェクトで、中国による軍事転用の懸念が強まり、米欧が対中警戒をこれまで以上に強めた点が急ブレーキの背景にある。
この内容は、このブログでもその一端について触れている。
支那の習近平氏の肝いりでで進められている一帯一路計画と、その資金調達のためのAIIB、どちらも上手くいっていないというのがこの時の話である。

で、パキスタン、ネパール、ミャンマーの投資話は相次いでダメになった。工事は進んでいるので、そのお金は誰が払うんだろう?という懸念はあるけれど、各国政府はストップをかけたわけだ。
この他にも、支那の巨人、アリババ集団の関連会社による買収計画も頓挫。
 中国の電子商取引大手アリババ集団の関連会社による米国の国際送金大手マネーグラム社の買収計画が昨年末までに事実上、拒否されたのが典型例だ。総額12億ドルに上るTOB(株式公開買い付け)計画だったが、対米外国投資委員会(CFIUS)が計画の申請を承認しなかったという。
この件は、アメリカの政府機関がストップをかけたような恰好で、支那はこの行為に対して、「海外からの投資阻止手段に安全保障上の問題を利用する国に懸念を持っている」などと吐き捨てたようだが、オマエガ言うなという話だ。
 ほかにも中国による買収計画で、米国の保険会社や証券取引所などの案件が相次ぎ拒否された。また、欧州連合(EU)欧州委員会は昨年9月、域外企業による欧州企業買収への審査強化策を打ち出した。インフラや軍事、宇宙などの分野で、ハイテクが海外の政府系企業に渡ることを防ぐ狙いがある。
また、支那の買収によって、他国が支那に技術が流出することによって国益を害するリスクを懸念し始めており、支那共産党が国富を海外流出させたくないという思惑とも絡んで、支那からの海外投資が急速に減少することに拍車をかけたというわけだ。

尤も、その他にも支那国内の事情もあったようだ。
中国の対外投資が過少にとどまる背景には、2つの歴史的理由がある。まず、資本規制により、企業は契約締結前に多数のハードルを乗り越える必要があった。次に、急速な経済成長により、国内投資の方が利益率が高かった。
だが、直接投資は外交の強力な道具になるため、中国政府がこの状況に満足せず、規制当局は認可要件を大幅に緩和。対外投資が活発化した。
しかし、これにはリベラルではない要因もあった。国内で資金調達が容易であることの副作用の1つは、過剰な投資余力だ。国営関連企業が安く資金を調達して手当たり次第に新市場に参入し、利益率の低下を招いた。中核事業で利益を上げられなくなった多くの中国企業幹部は、他の分野で利益を稼ごうとするようになった。投機に走った企業経営者もおり、政府高官は「本物を捨てて虚構に走った」と評した。
他の経営者は、賢明なことに、国内の価格競争を逃れて海外で事業拡大を図ろうとした。


この部分、簡単に要約すると、規制緩和によって海外投資が活発化したが、資金調達などの事情により海外投機の方に精を出す支那の経営者が多くなってしまった、という事らしい。つまり、これが支那からの資本流出に繋がるので、規制したいと、そういう話だった。

支那人であれば投資よりも冬季を選ぶ思考は健全だと思うのだが、そこは共産党の影響力が大きい支那である。「ダメ」と言われれば仕方があるまい。



そして、この傾向はまだまだ続きそうだ。

アジア保険大手AIA、香港で新規契約の伸び鈍化 中国の資金流出規制強化で

2018/2/27 16:08
■AIA(アジアの保険大手) 27日発表した2017年11月期決算で、新規保険契約の価値を示す新業務価値(VONB)は35億ドル(約3700億円)と前の期比28%増えた。中国の資金流出規制の影響で、香港市場の伸びが鈍った。
 地域別では最大市場の香港が34%増。中国政府が国内投資家による海外での保険購入を規制したこともあり、伸び率は前の期(42%)に比べてやや鈍った。一方、中国本土は為替変動の影響を除くと60%増と、前の期の54%を上回った。

豪政府、外資による送電網・農地取得を規制 中国企業対策か

2018年2月1日(木)16時39分
オーストラリア政府は1日、外資による送電網や農地の取得に新たな規制を導入する方針を明らかにした。安全保障を守るとともに、農地取得で国内企業が不利な立場に置かれないようにする狙いがある。
関連するニュースは、あちこちで聞かれるからだ。

それと共に支那共産党は、外資系企業に対しても圧力を強める方向で動き出している。

外資企業への圧力強める中国共産党 経営に介入する試みも

Feb 8 2018
 中国当局は外資系企業に対しますます強い圧力をかけるようになっている。過去30年ほどの間では見られなかった光景だ。
 最近では、国際ホテルチェーンのマリオットをはじめとする企業がウェブサイトや顧客向け情報の中で独自の統治体制を敷く台湾を「国」として扱ったことに中国政府が非難するという火種がくすぶった。ところが企業は最近、指導者である習近平氏の国家主義的な姿勢に加え、共産党による政治統制の強化と企業内での直接的な役割確保を目指す2大運動という多方面からの圧力に直面している。
もしかしたら、習近平氏が外圧の影響を恐れて自閉症モードに移りつつあるのかもしれない。
 中国の政治はつねに、国家が統制する経済に影を投げかけてきた。しかし習氏が2012年に政権を掌握してから、国内での新規雇用や国富を生み出す起業家的な活動を促進しようとする企業統制の緩和傾向を共産党は反転させた。
 指導者層は自由な市場の促進を公約しつつも、銀行、石油、電気通信その他の業界を支配する国営企業を設立すると謳っており、混乱を来すメッセージとなっていた。
早い話が、国内における海外企業に対しても「俺の言うことを聞け、さもなくば出ていけ」という姿勢を打ち出していると言える。



ここで気になるのが、支那の外貨準備高の推移だが……。

中国外貨準備、12月末は3.14兆ドル 2016年9月以来の高水準

2018年1月8日 / 11:21 / 2ヶ月前
[北京 7日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、12月末の中国の外貨準備高は、3兆1400億ドルと、11月末から202億ドル増加し、2016年9月以来の高水準となった。
最近は増えている模様。
2016年末から2017年の初め辺りでは急激に減少していたので、かなり支那経済への影響を懸念されていたんだけどね。

20161226232504

このデータは2016年までで、一時期は3兆ドルを割り込んだが、その後多少は回復して現在は3兆1400億ドル前後である模様。資本流出に歯止めがかかったと、その様に評価されていたな。

ただ、それは安心材料と言えるかというと、露骨に減っているよりはマシという程度の話にしかならないと思う。外貨準備高が持ち直した原因は、支那当局の為替介入の結果だと言われており、このまま現在の姿勢を続けると、段々支那経済が鈍化するであろうと予測される。
良くも悪くも外資の支那国内への投資や、支那からの海外投資にはそれなりの経済効果があったからである。

ここ数年、支那経済は乱高下してきたが、そこに海外の影響があった事は否めない。しかし、投資を冷え込ませることは、支那経済の息の根を止める事に繋がりかねず、再びそうした懸念が出始めていると言って良いだろう。

この危うい舵取りを習近平政権で行って来たのが王岐山氏であると言われている。
しかし、2017年10月に行われた中国共産党第十九回全国代表大会において、王岐山氏は退任してしまった。

中国全人代、王岐山氏ら外交3トップ正式決定へ 米政権対応の布陣

2018年2月27日 / 18:41 / 2日前
[北京 27日 ロイター] - 3月に開かれる中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、外交関係の高官人事が正式決定される見通しだ。複数の関係筋によると、通商問題で対中姿勢を強めるトランプ米政権に対応する布陣となりそうだ。
今年3月の全人代では、再び登用されるという噂が出ているが、一旦、年齢を理由に退いた人材を登用することは、組織内に軋轢を生みかねず、この決定が本当になされるかどうかは、ハッキリしない。



支那経済は、一時期言われたような鉄鋼業などの重工業を中心に発達していたが、それも過剰生産などの影響により、現在も冷え込んでいる。
更に、安値で売られる支那の鉄鋼に対して各国で警戒感が強まっていて、この分野での経済牽引は難しいだろう。一方で、力を入れていた鉄道だが、海外展開は進んでおらず、これも支那国内で延々と鉄道事業を拡大しているだけなのが現状である。しかし、国内インフラ整備だけでは限界があるため、それも早晩限界が来るだろうと言われている。

ハイテク銘柄は、それなりに伸びていて、スマホなどの電子機器は支那の独壇場になりつつあるが、これもまた世界では警戒されつつある。

中国製スマホ締め出す動き、米国に続きオーストラリアでも―米華字メディア

配信日時:2018年3月1日(木) 11時20分
2018年2月28日、米華字メディアの多維新聞は、CIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)などの米国の情報機関が米国民に対し、中国製スマートフォンを使うべきではないと勧告したのに続き、オーストラリアでも中国製スマホを締め出す動きが出ていると伝えている。
そして、冒頭に紹介したように、投資などの分野でも冷え込みが続いているだけに、今後の支那経済にとって明るい材料はあまり見当たらない。

このように、経済の原動力を削いだ支那が一体どのような方策を採っていくのかは、日本にとっても大きな影響があるだけに、注視しなければならないと思う。



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コメント

  1. 中国の対イスラエル投資だけは増えているようですが、
    ソース Forbes Japan Web

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    1. それは興味深い話ですね。
      支那の政策として推進しているのかも知れません。

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