北朝鮮は、対支那の工作員を増員する

ここのところ、北朝鮮と支那の記事を少し書いているのだが、少し思う所があってもうちょっと整理し直さないといけないような気がする。

北、対中諜報員の増員指示 元米情報将校証言 中国取り込みに必死

3/30(金) 7:55配信
 北朝鮮の工作機関、偵察総局が傘下の組織に中国の政府や企業の情報収集などを行う諜報員の増員を指示していたことが29日、分かった。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は25日から28日まで中国を非公式訪問し、習近平国家主席と会談。北朝鮮の最大の支援国である中国の取り込みを確実に成功させるため、中国国内の情報を先回りして得る諜報活動を強める狙いとみられる。(板東和正)
で、そんなことを考えている内に、面白いニュースがあった。
北朝鮮が支那へ送り込む諜報員を増員するという話なのだ。まあ、他に情報も無いので話半分に聞くとして、情報源はどうやら元空軍情報将校らしいな。要はアメリカのスパイってワケだ。
 北朝鮮国内の複数の政府関係者から27日朝、情報を得た元米空軍情報将校が明らかにした。「増員は金正恩氏の命令で、今月17~27日の間に指示があったと確認した」という。
 元情報将校によると、増員数は数十人規模で、中国国内に企業関係者などを装って潜入。政府や企業を監視するほか、資金や情報提供者を獲得するのが主な任務という。
指示は、金正恩氏の支那訪問前後だということになるワケだが、なかなか徹底されているようだね。
 複数の専門家によると、中国国内で活動する北朝鮮の工作員は現在、数万人いるとされる。元情報将校によると、(1)金正恩氏からの指示を受ける指導部クラスの数十人(2)偵察総局や指導部から指示を受ける200人余りの集団(3)その下位の集団-からなり、今回増員が指示されたのは、2番目の集団という。
徹底されたシステム構築がなされている印象があるが、支那にも北朝鮮の工作員部隊があるのだということが言及されている。
 北朝鮮の諜報活動をこれまで約28年間、調査してきた元情報将校は「2番目の階級が増員されるとすれば、私の知る限り数年ぶりとなる。対中国の諜報活動の戦力が今後、大幅に上がることも予想される」と指摘する。
北朝鮮は支那でもこの様なしっかりした工作員部隊組織を構築しているワケなので、当然ながらそれは日本にもある。何故ならば、支那にだってスパイを取り締まる法律があり、日本にそれは無い。日本ではその影響で拉致被害者すら出ているのだから、存在しないわけが無いのである。その総元締めで表向きの窓口は朝鮮総連であることは疑い様も無い。

握手

こんな2ショットが出ているけれど、無理している感じがアリアリと……。



もちろん、これ、支那だってやっている話。

アングル:習主席の側近、中国諜報当局のトップに=関係筋

2018年3月1日 / 17:45 / 1ヶ月前
[北京 28日 ロイター] - 治安機構の粛清と諜報活動の失敗挽回を目指す中国では、習近平国家主席の側近である公安部副部長が、同国の諜報トップの座に就くとみられると、関係筋5人が明らかにした。
その諜報当局のトップを、支那皇帝の習近平氏の側近に挿げ替えたというニュースがあったが、露骨だな。
王氏は1993─98年、同省の省都である福州市の国家安全局副局長を務め、その後1998─2002年は同市の警察トップとなった。習氏は1990─96年に福建省の共産党トップ、2002年まで省の党委員会副書記を務めた。
「彼らは非常に親しい」と、指導部に近い関係筋は言う。「王小洪氏は習近平氏の娘の世話を手伝っていた」と振り返る。
国家安全部は汚職スキャンダルで骨抜きにされた上で、トップが入れ替えられたということなので、完全に習近平氏に掌握されたと考えて間違いなさそうだ。

日本国内にいる「中国人スパイ5万人」の正体

2017.04.14 07:30 公開
 工作員は、映画やテレビ、小説の中だけの存在ではないという。あなたのよく知るあの人も、もしかして…!?
~~略~~
 その理由を外交評論家の井野誠一氏は、こう語る。「日本はスパイ防止法などが未整備で、先進国の中で最も活動しやすいんです」
 中でも最も多いのが、中国人スパイだという。「日本は、中国による工作最重要拠点の一つなんです。というのも、全方位外交の日本には、米国をはじめ、世界中の情報と人が集まるからです」

FBI:中国は米大学にスパイを送り込んでいる

2018年2月15日(木)13時50分
中国の情報当局の工作員がアメリカの大学に入り込み、テクノロジー分野などの情報を入手している疑いがあるが、大学側はこの重大な問題にほとんど気づいていないと、クリストファー・レイFBI長官が2月13日に警告した。
実際に、世界各国にスパイを送り込んでいる実績がある支那なので、驚くにはあたらない話。
その出先機関として機能しているのが「孔子学院」なのだ。もちろん、日本国内にもそれはある。
少々脱線するが、ロシアや欧州でもそうしたスパイ活動は活発である。
昨日のこの記事も、そうした話の延長線上の話なのである。

そんな訳なので、支那と北朝鮮との間でスパイ合戦がやられているのもまた、明白なる事実である。そして、北朝鮮が体制強化をした、というのが冒頭のニュースであり、これはかなり重要な話。


さて、こうした話を踏まえた上で、何が重要なのかというと、これも先日の記事のリンクをまず紹介しておく。
この2つの記事で、北朝鮮のトップ、金正恩氏が支那皇帝に謁見を願ったという事実を紹介している。
もちろん、北朝鮮としてはこれまで支那と距離を置くことでもっと自由に行動したいのだという思惑があったことは想像に難くない。
アメリカからの圧力によって支那も北朝鮮を意のままに動かそうと画策する時期があったが、結局それは上手く行かなかった。北朝鮮は支那の申し出を鼻にも引っ掛けなかったのである。

「偉大な中華皇帝の恩恵無くして、国はやっていけない」と、金正恩氏が言ったかどうかは定かでは無いが、今回の北朝鮮の行動は、支那にとって明らかにそういう意味を持つのである。支那皇帝に対する謁見を申し出て、それは認められた。今回はそういう話なのだ。



最近、石平氏の書籍を手に取ったのだが、なかなか興味深かった。
特に、支那が民主化できない理由の方はかなり衝撃的であり、同時に腑に落ちる部分があったので、是非手にとって見て欲しい。

さておき、支那は習近平という皇帝を手に入れた。そして、属国の立場である北朝鮮が謁見に北という事実は、大いに支那人民の自尊心を満足させたことだろう。いや、一番うれしがったのは習近平氏かもしれないが。

北朝鮮は、この支那を大いに利用しようと考えたのである。

コラム:北朝鮮の金正恩氏、「変心」は本物の可能性

2018年3月29日 / 15:38 / 1時間前更新
[香港 28日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 北朝鮮の独裁者、金正恩・朝鮮労働党委員長が、突然「いい人」を演じている。平昌冬季五輪で韓国と関係改善に向け動き出した金氏は今週、北京を訪れ、中国の習近平国家主席と会談。米国との交渉再開に前向きな姿勢を示し、「非核化」にも言及したという。
ロイターにはこんなお笑いコラムが載っていたが、金正恩氏が「ノーマルな発展への道」を選ぶようなタマで無いことは明白である。
よって、北朝鮮の「変心」はあったと思うが、それは自尊心のためだけに支那に訪問しないという方針では無く、支那を利用し尽くそうという姿勢の転換であり、根本的な部分は何も変わっていない。
独裁による政治を続ける姿勢は、北朝鮮も支那も同じであり、同調しただけなのである。

ロイターのコラムで嗤ってしまうのは、性善説を説き、民主主義的な視点で「平和的な道を模索する」という妄想を抱いていることだ。しかし、支那や北朝鮮のソレ、つまり「平和的な道」というのは、周りに反対するモノのいない独裁体制を維持できる状態を指すのである。その事は、他国との協調を意味しない。

良く言われる「中華思想」は「1つの中国」という言葉に代表される考え方だと言われるが、この考えは、「天は1つ」という思想の元にある。
つまり、支那こそが世界ナンバーワンでオンリーワンなのである。他は認められないのだ。

一方の、朝鮮半島に蔓延る「小中華思想」というのは、支那を属国を良しとする考えだ。独裁者であっても、独裁を認めてくれさえすれば支那の下につこうという姿勢である。

ある意味、この訪中は必然であったと言えよう。

金正恩が習近平の前で大人しくなった...「必死のメモ」と強ばった笑顔

2018年3月29日(木)11時50分
北朝鮮の金正恩党委員長が25日から電撃的に中国を訪問し、習近平国家主席と会談した。金正恩氏にとっては2011年に北朝鮮の最高指導者に就任してから、初の外遊となる。それだけでなく、ここ数年間は中朝関係が冷え込んでいたこともあり、金正恩氏と習近平氏がどのように接したのか注目された。
28日には、中国中央電視台(CCTV)が中朝首脳会談の様子を報じた。そこからは、金正恩氏が今まで見せたことのない表情を見ることができた。
このニュースが何処まで信用できるかは怪しいが、初の外遊である。緊張しなかった訳は無い。

だが、金正恩氏が外交のために国外に出る事ができたと言うことの意味は、もう1つあると思う。それは、国内経済の問題があったことだ。

<北朝鮮内部>2月の対中輸出はたった10億円 制裁で前年比95%減の衝撃「食えない」と職場離脱始まる

3/29(木) 13:24
3月23日に中国税関当局が発表した2月の対北朝鮮貿易統計には驚いた。北朝鮮から中国への輸出は942万6000ドル(約10億円)で、2017年同月比で、なんと94.6%も減ったのだ。
中国からの輸入は1億266万5000ドルで前年同月比32.4%減、貿易総額は1億1209万1000ドルで、同65.8%減だった。言うまでもなく、昨年7月以来上書きされて来た強力な経済制裁のためである。
早晩、北朝鮮は経済的に抜き差しならない状況に陥る。
特に、支那との貿易は死活問題なのだ。

追い詰められて、起死回生の博打を打ったというのが今回の北朝鮮の支那訪問の内幕だろう。ただ、案外、その北朝鮮の賭は上手く行ったのでは無いか?と、そんな気がする。

中国、取り戻した「北朝鮮カード」=要人訪問を歓迎

2018/03/27-19:21
 【北京時事】北朝鮮要人の電撃的な北京訪問は、外交で手詰まり感を抱えていた中国の習近平指導部に歓迎された。中朝関係の改善が進めば、中国は北朝鮮への影響力を再び誇示し、米国などをけん制する切り札にするとみられる。
これまで支那は対北朝鮮包囲網でのアピールができないでいた。習近平外交は、空回りしている感が強い。それは支那の面子に関わる話であり、北朝鮮をテコにした国際社会への存在感のアピールは、習近平氏にとって必須だ。
そうで無くとも、アメリカと支那とは貿易面でも対立を深める関係にあり、支那にとって今回の事は交渉カードが1枚増えたという事に他ならない。

冒頭のニュースは、北朝鮮にとって予防策を講じる上でも支那の情報は死活問題に繋がる。それを補強したという事は、より、支那との繋がりを重要視するという意味で考えて良いのでは無いか。

そして、こうした諜報戦争に乗り遅れているのは、日本なのだということを、十分に理解しておかねばならない。この北朝鮮の電撃訪問も、日本は掴んでいなかったという風に聞き及んでいる。

追記
ちょっと書き忘れたのだが、石平氏の本で面白かったのは、支那は人民が皇帝を求める、という話で、それは中華思想そのものがベースになっているからという話であった。

で、興味深かったのはその先の話。

虎ノ門ニュースで上念氏が口にしていたので、視聴頂けると分かると思うのだが、中華思想には「日本と台湾」が邪魔なのだという話があって、その理由は、中華思想を覆す存在だからというものだ。

幾ら支那で情報統制が進んでも、日本や台湾を無かった事にはできない。だからこそ、支配したいのだという事になる。そこは、第2列島線の話とも絡んでくるが、世界の半分を征服するというのが、支那の当面の目標であり、その段階で既に日本や台湾は邪魔なのである。

そういった考えは、支那が邪悪だからとか、そういう事が言いたいのでは無く、むしろ「当然のこと」として事を進めてくるというのが危険なのである。彼らにとって、日本や台湾、その他のアジアの国々が属国になるのは当然のことなのだ。

日本はその前提で相手が考えている、ということを忘れてはならない。
……まあ、アメリカも大概蛮族で、俺様主義なので、どちらを相手にするのもシンドイんだけどさ。


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コメント

  1. 日本にも孔子学院がたくさんあって、本国とは関係ない、支援など受けてないみたいな発表をしてました。

    今思えば、日本には中国からの出先機関はたくさんあるし、北朝鮮、韓国からも来てると思います。

    数十年後には本当に日本が中国の属国になりそうです。
    属国ではなくても、日本の領土が徐々に切り取られていきそうで恐ろしいです。

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    1. 孔子学院が本国の支援が無いというのであれば、あんなに増えたりしません。寝言は寝て言えと言うレベルの話ですな。

      日本にスパイ防止法が出来るとしたら、安倍政権下なのでしょうな。
      その為にはどうしてもメディアの改革に手を付けなければならないわけで、安倍氏のアレは必然なんだろうと思いますよ。

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  2. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32018年4月2日 3:58

    >複数の専門家によると、中国国内で活動する北朝鮮の工作員は現在、数万人いるとされる。
    これを否定するつもりは無いですが、中国国内で活動する北の工作員の全てが、対中任務とは思えないですね。
    もちろん、対中任務はあると思いますが、対日・対米・対韓の工作への窓口任務もあると考えます。
    (通信はともかく、物流は中国国内を介さざると思うので)
    「対中任務の工作員増員」なのか、留意しておく必要があると考えます。

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    1. そうですね、ご指摘通り、報じられている内容は慎重に読まねばならないでしょう。
      支那と北朝鮮と組むか、敵対するのか、その辺りはしっかり見極める必要がありますしね。

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