北朝鮮は韓国をダシに時間稼ぎ

さて、北朝鮮問題で、ある意味衝撃のニュースが駆け巡った。

「韓国特使が訪問」と「北」報道

Mar 05, 2018
韓国政府は、5日から1泊2日の日程で、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室室長や、国家情報院の徐薫(ソ・フン)院長など特使5人を北朝鮮に派遣することにしている。
北朝鮮も、5日付の労働新聞で、「国家安保室室長を特使とする韓国大統領の特使代表団が、まもなく平壌(ピョンヤン)を訪問することになる」と事前に報じている。

北朝鮮に韓国の特使団が渡航し、平壌で会談を開いたのである。

金正恩氏、韓国特使と初の面会

2018年3月5日 / 18:40 / 2日前
 【ソウル共同】韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長をトップとする特使団が5日午後、特別機で北朝鮮の平壌に到着した。大統領府によると、特使団は金正恩朝鮮労働党委員長と面会、夕食会に臨んだもようだ。
3月5日には食事会も開かれて、対話が行われたのだとか。

訪問

あまりに唐突ではあるが、平昌五輪でのやり口と言い、北朝鮮が急いでいるという事には間違いが無さそうである。

そして、今朝の報道で、[非核化」に言及したと報じられた。

韓国紙、南北首脳会談に歓迎と警戒 核巡り疑問噴出

2018年3月7日12時43分
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長が韓国の特使との会談で「非核化」に言及し、板門店での南北首脳会談開催に合意したことについて、7日付の韓国の新聞各紙は「期待値をはるかに超える破格的な合意」(東亜日報)などと評価をする一方、警戒感も示した。
朝日新聞などもこれを喜んで報道……、したと思ったら、意外に懐疑的だったようだ。
中央日報は、4月末に開催される3回目の南北首脳会談について「11年ぶりに南北の首脳が会い、半島の平和を約束し、履行に乗り出すならこれほど良いことはない」としながらも、北朝鮮の官製メディアは依然、核武力の重要性を主張していると指摘。会談は「北が核とミサイルを除去する意思と日程を明らかにする『核会談』にならなければならない」とし、文在寅(ムンジェイン)大統領に対し「北の核への野心が明らかになり、紙くずになった過去2度の首脳会談の前例を教訓にしなければならない」と注文をつけた。
中央日報でも、過去の経験を教訓にしろと言うくらいだから、韓国国内でもそれなりに警戒はしているのだろう。


で。この報道にアメリカはどうしたかというと……。

トランプ氏、北朝鮮は「真剣だ」と核放棄に期待 情報長官は「懐疑的」

2018.3.7 09:24
 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は6日、ホワイトハウスで記者団に対し、北朝鮮が非核化をめぐり米国と対話する用意があると表明したことについて、北朝鮮は「真剣だと思われる」と述べ、米国主導による国際制裁が効果を上げているとの見方を明らかにした。
 トランプ氏は、北朝鮮が非核化に向かえば「世界と北朝鮮、朝鮮半島にとって素晴らしいことになる」と指摘した上で、「事態が誰もが望むような適切な方向に進むことを望む」と語り、将来の米朝対話を経て北朝鮮が核放棄に踏み切ることに期待を示した。

リップサービスはしているものの、静観の構えのようだ。
 また、ペンス副大統領は6日、「北朝鮮の金正恩体制に核開発をやめさせるため、米国と同盟諸国は最大限の圧力をかけ続ける」などとする声明を発表した。声明は「北朝鮮が非核化に向け、信頼でき検証可能で具体的な措置を示すまで、全ての選択肢をテーブルの上に置く」と強調した。
確かに、かつて何度も煮え湯を飲まされてきたからね。

そして、こんなニュースも。

米政府、金正男氏暗殺で「VXガス使用を命令」と北朝鮮に追加制裁

北朝鮮の最高指導者・金正恩氏の異母兄、金正男氏が昨年2月にマレーシア・クアラルンプールで殺害された事件について、米政府は6日、北朝鮮が猛毒のVXガスによる殺害を命じたものと結論し、追加制裁を導入すると発表した。
米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、「化学兵器の使用を禁止する普遍的規範を公然と軽んじたことで、いかに北朝鮮が無軌道な国かあらためて示された。これによって、北朝鮮の大量破壊兵器計画をいかなる形でも容認できないことが強調された」と批判した。
温存して置いたカードを切った風だね。

「アメリカとは対話しない、韓国の仲介も無駄」金正恩のホンネ

2018年3月6日(火)15時20分
<対外的には米朝対話に積極的な姿勢を見せた金正恩だが、周辺の幹部に対しては「アメリカと対話するつもりはない」という本心を明かしていた>
北朝鮮の金正恩党委員長は5日、韓国の文在寅大統領が派遣した特使団と、4時間以上にわたり面談。南北首脳会談開催に関して合意に達した。それに先駆けて金正恩氏は、妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長や、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長兼統一戦線部長を特使として韓国に派遣した。
金与正氏は、実現しなかったものの韓国でペンス米副大統領と接触する予定だったと伝えられており、金英哲氏も韓国高官との会談で、「米国との対話の扉は開かれている」と表明していた。
しかし、こうした対話に積極的と見える姿勢とは裏腹に、金正恩氏は国内に向け、「米帝(アメリカ)と対話するつもりはない」との本音を明かしていたとの情報がある。
北朝鮮側も乗り気では無い、というような報道もなされている。

今回の北朝鮮の動きについて、日本政府もアメリカ政府も、「制裁の効果が出ているのだ」という立場であり、更に圧力を続ける構えであると伝えられている。

北朝鮮の変化に日本は慎重な見方、「圧力続ける」と菅官房長官

2018年03月07日(水)15時29分
[東京 7日 ロイター] - 日本政府は北朝鮮が米国との対話に前向きな姿勢に転じたことに対し、これまでも非核化の約束をほごにしてきたとして、慎重な見方を崩していない。菅義偉官房長官は7日午前の会見で「対話のための対話では意味がない」と従来の発言を繰り返し、最大限の圧力をかけ続ける方針を示した。
まあ、当然だな。

何やらニュースが駆け巡ってはいたが、しかし、その中身はほぼゼロ。

南北首脳会談、4月実施で合意=韓国特使団 正恩氏は非核化の意向も

2018年03月6日
訪朝した韓国特使団は6日夜、4月に南北首脳会談を実施することで両国が合意したと発表した。南北軍事境界線上にある板門店の韓国側施設「平和の家」で行う予定という。北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、非核化の意向も示したという。
5日に平壌を訪れて正恩氏と会談した韓国大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長によると、正恩氏は北朝鮮への軍事的脅威が解消され、体制の安全が保証されるならば、非核化について米国と協議する用意があると述べた。さらに北朝鮮は、対話が続く間は弾道ミサイルは発射しない姿勢を示し、韓国に対して核兵器も通常兵器も使わないと約束したという。
南北首脳会談が行われるのは4月末に板門店で、ということであったが、これは韓国側からの報道であり、北朝鮮からの意思表示はあまり報じられていないようだ。

「南側特使から首脳対面に関連する文在寅大統領の意志を伝え聞いて意見を交換し、満足のいく合意を得た」(朝鮮中央テレビ)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3309109.html

満足な結果というのがハッキリしないし、「そんなこと言っていない」で終わってしまう話だ。韓国の外交は割とそういったことが良くある。
そもそも、北朝鮮側には核兵器放棄のメリットが無いのだ。既にかなりの段階にまで進んでおり、あと3ヶ月程度でミサイルに搭載可能になるという噂も出ている。少なくとも、半年、1年経たないうちに完成するだろうという見方が大半で、そこまで進めた研究を放棄する意味が無い。

そして、正当性問題で苦しむ金正恩氏にとって、金日成や金正日の「先軍政治」の方針は、正当性そのもの。
つまり、「体制の維持の保証」と引き替えに「核兵器の放棄」というのは、矛盾する話なのだ。まあ、低い可能性として、実現の目処が立たないから研究の放棄をしたがっているという理由も考えられるが……、そうなると正当性が崩れるのでクーデター待ったなしである。

また、プルトニウムの生産も再開したという情報も出回っている。

北朝鮮がプルトニウム生産再開か 炉から蒸気も…

(2018/03/06 10:32)
 アメリカの研究グループが北朝鮮の核施設で核兵器の原料となるプルトニウムの生産が再開されたとみられるという分析を明らかにしました。
 アメリカの「38ノース」は北朝鮮北西部・寧辺(ニョンビョン)の核施設を写した衛星画像を公開しました。先月17日と25日に撮影された画像では原子炉から蒸気が立ち上っているのが確認されたとして、「稼働していればプルトニウムの生産が再開されたことになる。核兵器開発のためだろう」と指摘しました。また、近くの川で氷が解けていることから、冷却水を排出するパイプラインが川の中まで伸びた可能性があると指摘しました。
アメリカには「イエローケーキ」の前科があるので、この情報が本当かどうかは判断しかねるが、状況的には納得できる話。



結局、北朝鮮にとって、4月末まで時間稼ぎができればそれで良いのである。
とすると、寧ろ状況は差し迫ってきていると言っても過言ではないだろう。

不可解なのは、韓国の大統領、ムン君の態度なのだが……、アレはポイント稼ぎ的な何かなのかも知れないな。



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