ファーウェイの排除は唐突に行われたのか?

結果的には貿易戦争を更に加速させるような話になったこのファーウェイ排除の動き、ファーウェイのCFO逮捕だが、アメリカの防錆戦略にとっては、今に始まった話では無い。

中国ファーウェイ・ZTE製品を排除へ 政府調達「安全保障上」

2018年12月7日 金曜 午後0:11
中国通信機器大手の「ファーウェイ」などの製品について、政府は、安全保障上の懸念から、全ての府省庁の調達から、事実上、排除する方針を固めた。
政府は、各府省庁や自衛隊などが使用する情報通信機器から、ファーウェイの製品を事実上、排除する方針を固め、同じく「ZTE」についても排除する方向。

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写真と記事とは別の出所で直接的な関係は無いことを先にお断りしておきたい。
で、急に騒ぎが大きくなった感があるファーウェイ問題だが、そもそもファーウェイの立ち位置が不味いよね、という認識をアメリカがもったのは、随分と前の話である。
アメリカが支那企業を市場から閉め出しにかかったのはいつか?というと、結構前からなのだ。
ちょっと前のニュースで、こんなのがある。

米、中国大手2社の通信機器 調達禁止へ

2018/4/18 4:15
【ワシントン=鳳山太成】米連邦通信委員会(FCC)は17日、国内の通信会社に対し、安全保障上の懸念がある外国企業から通信機器を調達するのを禁じる方針を決めた。対象企業は今後詰めるが、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の中国大手2社を念頭に置く。中国政府のスパイ活動に使われることを警戒する。激しい貿易摩擦を抱える米中の新たな火種となりそうだ。
皆さんもご記憶にあると思う。
こうした通信機器に関する支那浸食を心配し始めた時期は、かなり前の事になる。

中国のシリコンバレーで奮闘16年…日本人社長が語る深セン

2018年3月13日20時02分
「世界の工場」中国広東省の深圳(シンセン)に25歳で渡り、16年にわたってビジネスの経験を積んできた経営者が体験記を出版。東京・下北沢の書店「本屋B&B」で2月に出版記念イベントが開かれた。急速に発展し変容した深圳の歴史を、会社乗っ取りなどの苦難を越えてきた自らの経験と重ね、日本の製造業が学ぶべき教訓をつづった。
これは無関係なニュースだが、支那は随分前からシリコンバレーを支那国内に作ろうと画策していた。そのために何をやったか?というと、本場シリコンバレーに支那の技術者を送り込んで、技術を吸い上げた。
そこにアメリカが危機感を覚えたのである。

米制裁、中国のシリコンバレーを直撃
日米の認識に大きなズレ

2018/5/10 23:00
多くのスタートアップ企業が集まり、最近は「中国のシリコンバレー」ともてはやされていた街に激震が走った。中国南部の広東省深圳市だ。ここに本社を置き、ハイテクの代表銘柄である中国2大通信機器大手の中興通訊(ZTE)と華為技術(ファーウェイ)が米国から制裁を受け経営が今、大きく揺れている。特にZTEは会社存亡の危機だ。
このニュースにあるように、支那の深圳が本場のシリコンバレーを超えるような勢いを持ち始め、その中核にいるのがZTEとファーウェイである。

シリコンバレーは支那の投資家が巨額の投資を行っていて、かなりその存在が揺らぐような状況も産まれてきていた。

焦点:米シリコンバレーに浸透する中国資本、起業家のリスクに

2018年7月5日 / 09:50

[サンフランシスコ 29日 ロイター] - ベンチャー投資を手掛けるダンファ・キャピタルは、ドローン、人工知能(AI)、サイバーセキュリティなどの分野において、米シリコンバレーで最も有望なスタートアップ数社に出資している。
~~略~~
米国政府は、自国の上場企業を中国資本が買収することに対して強硬姿勢をさらに強めているが、新興企業向け投資については、たとえ中国政府の支援を受ける企業によるものであっても、ほぼ黙認してきた。
だがこの状況が変わるかもしれない。
自国企業に対する海外勢の投資を阻止できる米国政府の権限を大幅に拡大する法案を議会が成立させつつあるからだ。ベンチャーキャピタルによる投資も例外ではない。
だからこそ、支那の資本を警戒するような話にもようやくなりつつあるし、直接的にもZTEやファーウェイを刺したのである。

ファーウェイ幹部保釈…米中対立激化?終結はいつ?

12/12(水) 21:03配信
 カナダで逮捕された中国の通信機器大手「ファーウェイ」の副社長が保釈金約8億5000万円で保釈されました。一方、中国でカナダの元外交官が拘束されたとカナダのメディアが伝えていまして、報復合戦の様相を呈しています。アメリカ相手に一歩も引かない姿勢の中国ですが、悲願とするIT大国化、そしてスマホを通じた世界戦略が見えてきました。
~~略~~
 アメリカ、ライトハイザー通商代表:「(Q.(逮捕の)交渉への影響は?)私は、あまりないと考えています。これは刑事司法の問題で、貿易政策に関わる人々が取り組んでいる問題とは全く別の事です」
このニュースで面白いのは、ライトハイザー氏の発現を引用している点である。
「これは刑事司法の問題で、貿易政策に関わる人々が取り組んでいる問題とは全く別のこと」と言っているのだが、多分彼の本音だ。
このライトハイザー氏は対支那強硬派で、通商代表をやっている立場で常に支那に対して「不公正な貿易を是正しろ」と迫っていた立場である。30年近く反補助金や反ダンピング関連の訴訟を担当した経歴の持ち主なので、特に不公正な貿易に我慢ならないのだろう。
そして、「刑事事件とは別」という立場をアメリカは採っているのだが、逆を言えば刑事事件の結果に関わらず支那を締め上げるという姿勢を鮮明に打ち出したとも言える。

そこに、トランプ氏が乗っかった、とも言えるのかも知れない。

「中国はトランプ大統領の排除を画策している」ペンス米副大統領

2018年10月5日(金)15時40分
アメリカの国政に介入しようとする中国の陰謀は、ロシアよりも遥かに大きな脅威だ――マイク・ペンス米副大統領は10月4日、ワシントンのシンクタンクで行った演説でこう言い、中国に厳しく対処する姿勢を見せた。
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これは10月の記事で、大統領選挙に支那の影響があったことを示唆させるような話なのだが、それはアメリカの危機感の表れだといっても良いだろう。



そして、日本はこれに載っかった。

ファーウェイ排除念頭、民間に協力要請 政府 14分野で

2018/12/13 6:24
政府は情報漏洩や機能停止の懸念がある情報通信機器を調達しないよう重要インフラを担う民間企業・団体に要請する。電力や水道、金融、情報通信、鉄道など14分野が対象。悪意のあるプログラムで社会機能が麻痺(まひ)するなど安全保障上の懸念があるためだ。米国が取引を禁じる中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)などが念頭にある。
これは、日本だけでは無い。

ファーウェイ警戒、余波 日・豪・NZ・カナダ、米に同調

2018年12月11日05時00分
 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)幹部が逮捕された事件は、米中の対立を再燃させ、関係各国も華為の製品を受け入れるかどうかの判断を迫られている。中国は態度を硬化させており、首脳会談で緩むかとみられた米中間の緊張はむしろ新たな水域に入る兆しも出ている。
もちろん、ビジネスにも大きな影響がある。

ファーウェイ事件で、米中ビジネス幹部の出張キャンセル急増「次は自分かも」

2018年12月12日(水)17時30分
米中貿易戦争を背景に華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟(マン・ワンジョウ)CFO(最高財務責任者)が、アメリカの指示によってカナダのバンクーバーで逮捕されたことを受け、アメリカと中国の企業幹部は、自分たちの逮捕を恐れて、相手国への出張旅行を相次ぎキャンセルしているという。複数のコンサルティング会社が12月11日に明らかにした。
この記事はちょっと恣意的で、むしろファーウェイのCFOが逮捕されたと言うよりは、支那であいつでスパイ容疑で外国人が逮捕され、日本人の有罪判決が報じられていたが、根拠無く有罪になってしまう点に「チャイナリスク」を感じた事が直接的な理由だと思う。
アメリカ企業の幹部が支那に渡れば、間違い無く逮捕される高いリスクをに怯えることになる。支那の企業の幹部は、むしろアメリカの法律を犯しているので逮捕されても仕方が無いよね。身に覚えがありすぎるだろう。



こうした背景を考えると、支那と付き合うには高いリスクを警戒しなければならず、そして、それは習近平体制になってから一層明確になった。

もちろん、支那がいつも悪いというわけでは無いし、アメリカも相当あくどいことをやってくる国ではある。
ただ、どちらと付き合いやすいか?といえば、まだルールを重視するアメリカの方がマシで、ルールが有ろうが無かろうが、理由は後で付いてくるからやりたいようにやるという支那と付き合うことがどう言うことかは今一度考えるべきであろう。
支那にだってルールはある。だが、それは法律のような明確なものでは無いところが、厄介な話なのである。



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コメント

  1. スパイがバレりゃただの人、変なチップを埋め込んでのスパイは如何にも素人臭く世界に知れわたりゃ一巻の終わりだ。(笑

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    1. カナダはファーウェイのCFOを保釈したようですが、GPSで監視して国外逃亡を防ぐつもりのようですね。
      流石にそんな事はやらないとは思いますが、しかし……、支那ですからねぇ。

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  2.  ファ-ウエイ問題の根幹は、ファ-ウエイの技術力が世界トップレベルであり、その技術を
    民主主義国家の人間とは違う価値観の独裁国家が、自由に行使できるという事に尽きるのかと思います。
     特にファ-ウエイの子会社であるハイシリコンはクアルコムに匹敵するチップ設計能力があるとの事ですし、(そもそもクアルコムが中国に作った研究施設で育った人材がハイシリコンの頭脳の中核ともいわれ皮肉なものですが)来年に予定される、5G通信規格の覇権取りは携帯電話が便利になるなどという次元ではなく新たな産業が生まれたり、軍事転用の利便が大きかったりと(衛星使用が前提でしょうが)色々な影響が大きいため、世界基準にを取るための、資本主義と社会主義の戦いかもしれませんね。
     

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    1. そうですか。ファーウェイの技術力は世界トップレベルですか。
      HiSilicon社が凄いチップを作ったとかいう話はありましたが、前段階無しでいきなり凄い製品を作ってくることこそがアメリカが問題視している部分でもあるのでしょう。
      これが支那の国策としてやられているわけですから、そりゃ、民間企業は太刀打ちできません。資本力もそうですが、法律が保護してくれますからねぇ。
      そして、ご指摘の様にそれが共産党独裁で行使できるという点が恐るべしと。

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