韓国型ヘリ「スリオン」、輸出に失敗

安いのがウリだったはずなんだよね。

韓国型ヘリ「スリオン」、フィリピン向け輸出計画が頓挫

2018年12月12日 10時30分
 韓国航空宇宙産業(KAI)が推進していた韓国型機動ヘリ「スリオン」(KUH1)のフィリピン向け輸出が、事実上暗礁に乗り上げたことが11日までに分かった。韓国軍関係者は11日、「機動ヘリ事業を推進していたフィリピン政府が、機体部分に関する評価でスリオンよりも米国のUH60(ブラックホーク)に高い点数を付けた。韓国側では、企業協力や各種の追加支援などを『オプション』として打ち出して終盤の総力戦を展開しているが、ひっくり返すのは事実上困難な雰囲気」と語った。
フィリピンはスリオンなんてただでも要らなかったんじゃないかな。


そもそも、この韓国型ヘリ「スリオン」の海外へのセールスのポイントは、競合する他国の兵器よりも安いという点である。
 このことは、フィリピン政府関係者の公の発言にも表れた。フィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相は最近、「最終的に、ブラックホークを購入するのが一番いいオプションだという結論を下すことになった」として、スリオンではなくブラックホークを配備することにしたと語った。ロレンザーナ国防相は「われわれは資金不足でスリオンを10機しか購入できない。ところが(ブラックホークは)16機購入できる」とも語った。
ところが、フィリピンが見積もりをとったら、ブラックホークの方が安かったという風に報じられている。
 だが問題は「価格競争力」だった。韓国軍関係者は「スリオン1機の価格は250億ウォン(現在のレートで約25億円。以下同じ)前後で、フィリピン側が策定した予算では10機買えるというレベルだった。だがブラックホーク側は同じ予算額で16機を提案したので、あちらに傾くのは避けられない面がある」と語った。また韓国政府の関係者は「結局、戦闘機や戦闘ヘリを輸出しようと思ったら米国と競争しなければならないが、米国側のけん制が強いという面もある。市場参入そのものが困難な状況」と語った。

シルコフスキー・エアクラフト社が作ったこのブラックホークは、多くの国で採用されるベストセラー的な位置づけにあるヘリコプターである。

汎用戦術輸送ヘリとして多用途に使われるヘリコプターは、米軍でも運用されている優秀な機体だが、不幸なことに「ブラックホークダウン:Black Hawk Down」という映画で有名になってしまった。実話を基にした映画という売り込みだったので、その事が更に評判を落とす結果に繋がる。

しかし、現実的には韓国型ヘリ「スリオン」に性能で劣るようなことは無いというのがUH-60「ブラックホーク」の正当な評価だと思う。



そこへきて「スリオン」「マリンオン」の事故の報道があったのだから、フィリピンの判断はおかしくないだろう。
 スリオンの「親類」に当たる韓国海兵隊上陸機動ヘリ「マリオン」の墜落事故も、今回の決定に影響を及ぼしたという。フィリピン政府側が直接、安全上の問題を提起したわけではないものの、スリオンに傾きそうだったフィリピンからのヘリ受注の件にブラックホークなどが食い込む余地が生まれた?という見方だ。事故直後、韓国大統領府(青瓦台)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が乗り出して「われわれのスリオン・ヘリの性能と技量は世界最高水準」と語ったが、スリオンのイメージ失墜を防ぐことはできなかった。
ただし、ウォッチャーの一人としては、墜落は不思議では無い、と、その様に思う。
ただでさえ韓国軍の兵器はメンテナンスに問題があるとされていて、それがシビアな整備を要求する回転翼機であれば尚更である。

なお、韓国側は「スリオン」の高騰の理由について、機体の代金だけでは無い、みたいな発言をしているんだけど、韓国軍の整備がこの程度だと説得力が無い。

更に、このKUH-1「スリオン」はフランスのエアバス・ヘリコプターズ社と共同開発し、同社から技術移転を受ける約束であったハズなのだが、韓国側が技術移転を受けるだけの素養を有していなかったので、移転に失敗してしまった。
この記事でも言及しているが、韓国ではスリオンに関する技術を技術移転して貰う約束だったが、主要な技術は移転に失敗。
  これに関しS&T重工業は「動力伝達装置の開発に100億ウォンを投資したが、一つの部品も納品できなかった」とし「技術移転約束を履行しなかったエアバスヘリコプターの責任」と主張した。
https://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=193971&servcode=300&sectcode=300
いつでも人のせいにするのが韓国社会でのお約束だが、しかし、そんなだから、メンテナンスにも支障が出てしまうのである。

そんな訳で、安くても買うのを躊躇してしまう韓国型ヘリ「スリオン」だが、価格的なメリットすらUH-60「ブラックホーク」に劣る始末。
そりゃ買わないよ。


一体何がそんなに高くなっちゃったんでしょうねぇ?



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コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    >そんな訳で、安くても買うのを躊躇してしまう韓国型ヘリ「スリオン」だが、価格的なメリットすらUH-60「ブラックホーク」に劣る始末。
    >そりゃ買わないよ。

    マリオンの事故でも判りますが怖いヘリですよねェ~。
    ところで数々の欠陥のせいで2017年2月に運用の全面中断されたはずですが、その後正式に戦力化され配備されているんでしょうか?
    陸軍で245機・海兵隊で40機と鼻息だけ荒いのはいつものお笑いでしょうけど、フィリピンの前にはインドを初めアジアの国が買うかもとか言ってたはず...。

    実はヘリに関しては日本も深刻な更新問題を抱えていますよね。
    ①まず対戦車用攻撃型ヘリがAH-1S(コブラ)でライセンス生産を含む90機中、退役が進み現在59機。
    ②後継機種だったAH-64D(アパッチ・ロングボウ)は予算の関係で13機の調達で、1機が今年不幸な事故で失われていて、実質作戦能力がないとかどうとか。
    ③多用途型はUH-1J(イロコイス)で130機保有。
    ④これも多用途型でUH-60JA(ブラックホーク)で40機保有。
    ⑤観測用は国産のOH-1(ニンジャ)ですが、37機調達でこれもすでに退役は確定済とか...?

    この内①+②の更新がどうなるかがまず心配ですね。
    ベル社がAH-1Z(ヴァイパー)の販売に熱心な様で、アメリカ海兵隊も空母や揚陸艦でも運用可能な防錆やブレード折りたたみが可能らしいです。
    日本版海兵隊は島嶼防衛(奪還かな?)を主任務としていますから要求仕様を満足しますし、陸上の対戦車でも強力なAH-64Dほど索敵能力はないにしても火力は十分と思います。(そもそも本土に敵の陸上部隊が上陸したという状況は、海自&空自の防衛網が壊滅したという最悪のシナリオですけどね)
    AH-1Zを100機調達で3:7で海兵隊と陸自に振り分ければなんとかなりそう。

    ③+④+⑤で200機はブラックホークシリーズのHH-60(ペイブフォーク)を年間20機のペースで購入するでいいのでは?

    軍用ヘリの国産はもう諦めましょう、国内の警察や海保や民間を含め輸出にも成功する機体を開発できたとして、世界のシェアを90%得たとしても所詮は3000機未満でしかないでしょうからね。
    富士重工や三菱重工にはライセンス生産で我慢してもらい、突然廃止されるリスクがあるメンテナス部品の計画管理だけをしっかりと備える...。
    多少割高になったとしても巨額の開発費を投入すべき兵器ではなく、その分陸自に必要な機材予算を振り当てればいいと考えます。

    >一体何がそんなに高くなっちゃったんでしょうねぇ?

    乗員の高額な生命保険付きとか、機体損壊時の損害保険付きとかのオプション満載だったりして...。(苦笑)

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    1. 携帯型対空兵器の高性能化に伴い今後直接敵と対峙する有人戦闘ヘリの需要自体が減るかもしれませんから国産化するとしても無人の偵察、攻撃用ドローンを考えたほうが良いかも。
      兵員輸送や平時の救助活動目的だとオスプレイや既存のヘリの後継機を導入すれば十分で軽多用途ヘリコプターなら川崎・エアバス共同開発のBK-117とかもありますしね。

      高くなったのは基幹部品の国産化ができなかったからなのかなあ?エンジンもアビオニクスも駆動機構もエアバスやらライセンス&供給元にお金を払わなければいけないから対抗して値下げするとKAIの売上が赤字にしかならないせいかもね。

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    2. Rodneyさん、レスありがとうございます。

      >携帯型対空兵器の高性能化に伴い今後直接敵と対峙する有人戦闘ヘリの需要自体が減るかもしれませんから国産化するとしても無人の偵察、攻撃用ドローンを考えたほうが良いかも。

      そうですね、歩兵やゲリラが使うRPGの威力はヘリには脅威です。
      陸自専用の観測・偵察のは無人ヘリ(現在のFFRSをさらに強化するとか)、攻撃用には15000m上空から精密攻撃できるMQ-9(リーパー)あたりが配備できればいいのですが。

      例えば島嶼防衛(奪還)作戦の場合ならば、ヘリファイアを6機しか搭載できないMQ-9なら数が要りそうですし、戦車を含む車輛や構造物が主な標的となるでしょう。
      まず①沖縄から発進したMQ-9や戦闘機の誘導弾で敵主力に打撃を与える、その後に②上陸部隊を支援するには空から敵歩兵を一掃する必要がありますから、ガトリング砲とロケット弾を80発近く装備でき、いずも型ヘリ空母に搭載可能な攻撃型ヘリAH-1Zは必須だと思っています。

      開発予定らしい超音速滑空弾が実戦配備されれば、広範囲の敵車輛にクラスタ弾で打撃を与える事ができますから、①の作戦機は接近する対艦用に使えばいい。

      いずれにせよ非常にリスクの高い作戦となるのは必至ですから、自衛隊員の命優先を考えた装備を整えて欲しいですね。
      とにかく全てにスピードを上げないと!!

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    3. マスメディア反乱軍さん、Rodneyさん、日本の自衛隊のヘリコプターの話は、本当に深刻だと思います。
      特にAH-64Dの事故があってから更にやりにくくなったんでは無いのかな、と。

      確か、島嶼防衛のために高速滑空弾を導入するみたいな話がありますので、リーパーのような無人機を調達する話まではいかないものの、何とかしたいという話なのかも知れませんね。

      OH-1くらい頑張って後継機体を作る話があってもおかしくは無いと思うのですが、そうはならないようですね。
      UH-Xにはベル 412EPIが選定されたようですが、AH-Xはまだ決定出来ていませんから困ったものです。
      攻撃ヘリというのは、あまり重視されないのでしょうかねぇ。戦車と合わせて一定数を配備するのがイイと思うんですけれど。

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  2. 韓国の治金技術というか基礎技術のお粗末さは凄すぎる。
    アメリカはプログラマブルグレネードランチャーXM-25開発を正式に中止しました、どーなるK-11.

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    1. XM-25は2018年7月24日に正式に開発中止になったようですね。
      K-11はその行方がハッキリ決まっていないようですが、普通の考えであれば既に中止されているような案件なので、順当に中止じゃ無いんでしょうか。

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