安川電機、ファーウェイへの機器納入停止で収益にダメージ

ファーウェイ(為華華為)事件の影響が色々出てきているようだ。

華為、安川電への全発注を凍結

2018年12月13日 18:57(アップデート 2018年12月13日 20:27)
安川電機の小笠原浩社長はブルームバーグとのインタビューで、設備に対する全ての発注が一旦停止されていると述べた。
安川電機は、為華華為の複数の工場向けに産業用ロボットを供給している。
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安川電機といえば、サーボモーターやインバーターなのだが、産業用ロボットも作っている。というか、超有名メーカーだ。
日本で産業用ロボットといえば、安川電機の他に、デンソー、ファナック、ダイヘン、不二越、パナソニック、三菱電気、川崎重工、ヤマハと、色々あるのだが、6軸に拘らなければもっとある。
そんな中でも安川電機は大手の産業用ロボットメーカーで、海外展開にも力を入れていたと思う。
年度、全体で4485億円に上った安川電機の収益のうち、23%が中国からのものだった。同社は、個別の顧客ごとの割合を示していない。
で、支那にも産業用ロボットを輸出していたんだけど、為華華為向けのロボットの納入が止まっちゃったという話のようだ。
安川電機の去年の収益の内23%が為華華為向けだというから、驚いてイイやら呆れてイイやら。で、そんな状況で、為華から「発注していた産業用ロボット、必要無くなったから」と、言われてしまっては、嫌がらせ以外の何ものでも無い。

安川電機の社長の発言を引用したのがこちらの記事だ。

華為の設備投資、「いったん凍結」と安川電社長-CFO逮捕で

2018年12月13日 12:40 JST 更新日時 2018年12月14日 8:34 JST
 華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕された事件で、同社と取引がある安川電機は、ファーウェイ内の設備投資が一時的に凍結されているとみている。
 12日に取材に応じた安川電の小笠原浩社長が、同社の中国駐在担当からの情報として明らかにした。小笠原社長は「ファーウェイの設備投資がいったん凍結されている」とした上で、「中がひっくり返したようになっていて、いろいろな設備案件をいったん全て止めて、中を整備している状態」と聞いていると説明した。
 ファーウェイの広報担当者は、機器調達の決定は数カ月前に行われていると述べた。同社は設備投資の一時凍結を否定し、「設備投資の減少計画は持っておらず、事業はいつも通り行われている。実際、日本や他地域のサプライヤーとの提携関係をさらに拡大するつもりだ」との声明を発表した。
安川電機の社長のコメントを読むと、為華が安川を狙い撃ちにしたというわけでは無く、為華華為の工場の製造ラインの増強計画に狂いが生じたのだという風に理解出来る。
 安川電は産業用ロボットなどを生産しており、ファナックやスイスのABB、中国の美的集団傘下の独クーカを含む世界4大ロボットメーカーの一角。スマホ関連や半導体・電子部品向けの受注が急増し、今年1月には上場来高値の6120円を付けたが、今月に入ってからは3000円台で推移している。
そして、為華華為の生産調整の余波を喰らって、業績を落としている模様。
まあ、株価が落ちちゃうのは仕方ない。大口顧客の設備投資が控えられたら、そりゃ業績も悪化するさ。そして、これがまさにチャイナリスクなのだ。

安川電機の業績がどうのという話をしたいわけではなく、今後もこうしたニュースは日本のそここかしこで聞かれるようになり、技術盗用なんて話も珍しくないという事態を迎えていることを危惧しているという話。
それでもこうして支那と商売をする背景には、巨大な市場を抱えているという幻想があるからなのだが、現実問題、13億人といわれる支那の人口は、実際には15億人とも言われているが、しかしここが巨大なマーケットになるかというと、実際にはその1割もマーケットとしては期待できない。
一方、「世界の工場」を自称していた支那だが、現在ではそのメリットは殆ど無く、寧ろリスクの方が高い。
マーケットとしても、ファクトリーとしても、リスクの方が高くなってしまっているのが現状なのである。

すでに「世界の工場」を明け渡している状況となっていることは、いくつかのメディアも指摘している。
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右肩上がりに増え続けてきた支那からの輸入品だが、近年、その上昇率には陰りが見える。

中国が「世界の工場」を明け渡す?

2018年01月18日
 2017年暮れ、ファストファッション国内大手が生産拠点を「エチオピア」に設けるという記事を目にした。価格競争力の向上を図り、欧州市場への足掛かりにするというのが狙いだという。東南アジアへの進出はよく耳にするが、エチオピアへの進出は珍しいと感じた。
~~略~~
 財務省の「貿易統計」によると、2016年の日本の輸入額は衣類で3兆円に上り、相手先では中国が1.9兆円でトップ、次いでベトナムの0.34兆円となっている(図表1)。このほか電算機類(パソコン等)や通信機(スマートフォン等)も中国からの輸入額が多く、それぞれ80%近くを占めている。日本から見ると、中国は依然「工場」なのである。
この記事では輸入額に注目して、未だ支那製品のウェイトは大きいと分析しているが、支那での製造コストは今や大幅に上がっている。2010年頃から毎年15%以上製造コストが上がりつつけ、今や支那で作っても日本国内で作ってもコストに差が出ないとまで言われるレベルとなっている。
支那自身は、高付加価値の商品を作り出す事を目論んでいて、その一番の旗頭が情報機器であり、為華やZTEだったのである。だが、ここへ来てアメリカの強い圧力を受けている。
もっとも、為華華為は、アメリカからのチップ供給が途絶えたとしても、自前でチップを精算するだけの実力があるとも言われていて、その技術力は「世界トップレベル」と一部で言われるような状況になってきている。



一方の日本は?というと、多くの分野で世界のトップレベルの座を明け渡すしか無かった。
その結果、何が起こったかというと、国内に製造業を回帰して有力な技術者が集まらないような状況になってきている。
これは、労働者、技術者を尊重しない姿勢を続けてきたツケが回ってきた結果であり、アメリカがそうであるように、技術者を探そうにも見つからず、外国から労働力を呼んでくるという本末転倒な状況を迎えつつある。
産業界が悲鳴を上げて、「外国人労働力の獲得を!」と叫ぶけれど、国内で労働力が見つからないのは、自業自得でもある。何しろ、国内の工場で働く日本人を育成すると言うことを、殆どの企業が長らく放棄してきたからだ。
「イイモノを安く」という事が、「何でもかんでも値下げしろ」にすり替えられてきたことで、日本は長らくデフレのスパイラルから抜け出せなかった。しかし、「安く」買うべきでは無く、相当の対価を支払って良いものを手に入れるべきである。
一方で、その付加価値をデザイン性に見出すとか、そういう戦略で進む企業もいるが、それも悪くは無いが、「イイモノ」と言えるのかどうかはまた違う話だと思う。

安川電機の利益が下がったとしても、別の市場に産業用ロボットを売れば良い話にはなるのだろうが、日本は今一度、国内産業の在り方を考え直さねばならない時期に来ている。




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コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32018年12月14日 19:13

    他記事にもコメントしたいですが、ヨッパなんで簡単に。

    >為華から「発注していた産業用ロボット、必要無くなったから」と、言われてしまっては、
    >嫌がらせ以外の何ものでも無い。

    「契約をキャンセル」という話で「契約に従ってキャンセル料を払う」ということであれば、「嫌がらせ」とは言い切れないと思います。
    もちろん、「いらね!金は払わん」ということなら「嫌がらせ」などのトンでも話ですが。
    どこまで、ファーウェイが契約・約束を守るかですね....

    契約・約束を守らない隣の半島の連中との比較になると思いますが....
    ※「ポッケナイナイ」も契約・約束を守らない一形態かと。

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    1. そうですねぇ。
      契約に従っていたかどうかは、判断がつきませんが、キャンセル料が支払われるのであれば、まあ、そこは仕方が無い話なのかも知れません。
      が、支那を相手にしていたらこういうリスクもあるんだよー、というお話でありますので、やってしまいなしたなぁ、としか言えないですな。

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  2. 華為、ですね。敢えて逆に書いておられる?

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    返信
    1. ご指摘感謝。
      ネタとして仕込むつもりがすっかり忘れておりまして、ただの誤字になってしまいました(汗

      でも、中華の為という如何にもな名前は、スゲー、と素直に思う訳です。これで、支那共産党と無関係というのは流石に無理がありまして。実際にトップは人民解放軍の技術職に就いていた兵隊だったというから、何というか、「申し開きが出来るのであれば言ってみれ」という感じですね。

      削除
  3. 安川電気って、毎年ニューイヤー駅伝に出ては微妙なポジションにいる企業と言う印象しかなかったです。
    第二四半期の決裁短信を見るに、ある程度織り込み済みの状況だとは思いますけどね。
    とはいえ、支那に踏み込んだこれらの企業、足抜けは厳しそうですねぇ

    ……そう考えると、スズキはうまいことやったなぁ

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    返信
    1. スズキは、まあ、あの会長ありきって感じの会社ですから。
      覚悟決まっている感じで、好きなんですよね。

      さておき、安川電機。
      産業ロボットでは一目置かれる存在でありまして、技術が盗まれるような事態を迎えて欲しくはありませんねぇ。今は未だそうではないからこそ、受注があるのでしょうけれど。

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